研究課題/領域番号 |
12480173
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
牧野 圭祐 京都大学, 国際融合創造センター, 教授 (50159141)
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研究分担者 |
金折 賢二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (30273543)
森井 孝 京都大学, エネルギー理工学研究所, 講師 (90222348)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | 一酸化窒素 / 発ガン / 遺伝子との反応機構 / デオキシオキザノシン / ジアゾエート中間体 / 酸化的脱アミノ化反応機構 / 修復酵素 / テロメア四重鎖構造異性体 / 塩基損傷 / 腫瘍学 / 遺伝子損傷 / 発ガンと細胞死 / デオキシオキザノシン(dOxo) / diazoate中間体 / dOxo検出法 / dOxoをもったオリゴDNA / 発がん性 / 遺伝子-核内物質架橋 |
研究概要 |
炎症部位等で過剰生産されるNOと遺伝子の反応による発ガン機構解明は重要である。本研究前、dGuoから高収率でデオキシオキザノシン(dOxo)が生成することを示し、dCydとの反応では中間体dCyd-diazoateを同定した。ここでは以下の研究を行った。(1)反応機構解明:dGuo-diazoate中間体を発見し、dOxo生成の反応機構を決定した。既知であった酸化的脱アミノ化反応が、ジアゾエートイオン生成を出発とした開環・水付加・閉環によることを解明した。(2)発ガン機構解明:アミノ基をもつ化合物とdOxo及びdCyd-diazoateとの架橋反応を明らかにした。NOによる細胞ガン化・死の機構に関するはじめての結果である。発ガンのホットスポットガン抑制遺伝子p53のCpG site構成成分5-メチルデオキシシチジンとの反応でも、^<5me>dCyd-diazoateを発見した。(3)生体試料中のdOxo検出:キャピラリー電気泳動法および遺伝子の蛍光ラベル化とHPLC分離を組み合わせた方法(検出限界:2〜3fmol)を開発したが、突然変異と細胞死が知られる亜硝酸培地で培養した大腸菌遺伝子中でもdOxoは検出できなかった。(4)dOxoを含むオリゴマーの合成:dOxoによる核酸構造変化を誤読機構解明のため、dOxoを含むオリゴヌクレオチド合成用アミダイトモノマー合成を試みた。5'端保護が困難であったが、メシレート・イミダゾール触媒系で収率30%を達成した。(5)修復酵素の探索:dOxoに対し、既知修復酵素の認識能を検討した。AlkA及びEndo VIIIにわずかに活性が見られた。(6)テロメア構造解明:NOの攻撃の影響を解明するため、テロメア繰り返し配列dCCCTAAを二次元NMRで解析し、3種類の四重鎖構造を発見した。単純な構造のテロメアが細胞死とガン化を司る機構解明の一端を明らかにした。
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