研究課題/領域番号 |
12480180
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷澤 克行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20133134)
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研究分担者 |
岡島 俊英 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10247968)
黒田 俊一 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60263406)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | キノン型補酵素 / 銅アミン酸化酵素 / アミン脱水素酵素 / トパキノン / ビルトイン補酵素 / X線結晶解析 / キノヘムプロテイン / 翻訳後修飾 / 銅イオン |
研究概要 |
本研究では、近年相次いで発見されているペプチド・ビルトイン型のキノン補酵素を含有する酵素の構造と機能、及びタンパク質翻訳後修飾によるキノン補酵素の生合成機構を解明することを目的とした。平成12年度には、銅アミン酸化酵素の触媒反応における銅イオンの役割を明らかにするため、Co^<2+>及びNi^<2+>置換型酵素を調製し、反応速度論的・分光学的解析を行った。Cu^<2+>型酵素では反応の律速段階は還元的半反応にあったが、CO^<2+>及びNi^<2+>型酵素では酸化的半反応にあった。金属置換型酵素のX線結晶構造解析の結果と併せて、銅イオンは本酵素の酸化的半反応において、還元された酸素分子をプロトン化して過酸化水素として遊離するのに重要な役割を担うことを明らかにした。一方、新規なキノヘムタンパク質アミン脱水素酵素(QHNDH)に含まれるTTQ様補酵素の構造や生成機構を明らかにすることを目的として、酵素遺伝子のクローニングを行った結果、Fe-Sクラスターを含有するタンパク質が本酵素サブユニット遺伝子の近傍にコードされていることが判明し、補酵素の生成に関与すると推定した。平成13年度は、QHNDHのX線結晶構造解析を行い、新規なペプチド・ビルトイン型キノン補酵素、システイントリプトフィルキノン(CTQ)を発見するとともに、CTQを含む小サブユニットが4ヶ所の分子内チオエーテル結合を含む極めて特異な構造をもつことを明らかにした。平成14年度は、銅アミン酸化酵素に含まれるトパキノン(TPQ)補酵素が銅イオン依存的に自動的に生成する過程を時間分割X線結晶解析により追跡し、TPQ生成途上の2つの中間体の構造を決定することに成功した。また、触媒塩基であるアスパラギン酸残基に変異を導入し、変異型酵素の反応速度論的解析とX線結晶解析を行うことにより、本酵素の精密な触媒反応機構を解明した。
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