研究課題/領域番号 |
12480183
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
和田 郁夫 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (40182969)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2001年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2000年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | 小胞体 / フォールディング / COPII / 品質管理 / 膜動態 / 酸化 / 構造形成 / チロシナーゼ / COPII顆粒 |
研究概要 |
1.小胞体内で高次構造形成に失敗した蛋白は小胞体のレベルでプロテアソームにより分解されると考えられているが、その分解を促進する蛋白EDEMを見いだした。これはERマンノシダーゼIの不活性型と考えられる事から、Man8構造を認識するmisfoldした蛋白の受容体である可能性を示唆した。 2.小胞体で高次構造形成を終えた蛋白は、COPIIコートで被われた遷移領域から輸送されるが、その制御についてはこれまで生理機能が不明であったdiacylglycerol kinaseδが抑制的に作用する事を見いだした。これはCOPIIコートの遷移領域への付加を抑制すると考えられ、そのターゲッティングには分子内のsterile α motifが必要であり、また阻害活性発現には予想に反して、脂質リン酸化活性ではなく、pleckstrin motifが必要な事を報告した。 3.oculocutaneous albinism type1(OCA1)はメラニン合成酵素であるチロシナーゼの変異によって引き起こされるが、これらは小胞体に繋留され、カルネキシンから解離した時点でプロテアソームによって分解される事を報告した。さらにOCA3はTRP1の変異により起きるが、これがチロシナーゼの小胞体からの輸送を阻害することでメラニン合成の阻害を引き起こしている事を示した。 4.構造形成に失敗した分泌蛋白のプロテアソームによる分解をEDEMが促進する事を先に報告したが、これはERmannosidaseIの下流にあると考えられたので、過剰発現して分解への影響を調べたところ、EDEMとは異なる特性を示した。よって小胞体関連分解においてEDEM依存的な経路と非依存的な経路の2つが存在する事が示された。
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