研究課題/領域番号 |
12480232
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
熊倉 鴻之助 上智大学, 理工学部, 教授 (70129790)
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研究分担者 |
今泉 美佳 杏林大学, 医学部, 助手 (40201941)
前川 昌平 神戸大学, 大学院, 教授 (40173695)
笹川 展幸 上智大学, 理工学部, 助教授 (20187107)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | クロマフィン細胞 / 開口分泌 / 開口キネティクス / 顆粒運動 / PKC / 多顆粒開口分泌 / アクチン-ミオシン相互作用 / アクチン細胞骨格 / カーボンファイバー / イノシトール-6-リン酸 |
研究概要 |
1.PKCによるプライミング調節機構 PKCの活性化は、ATP依存性プライミング効率を増大させる。プライミングの活性化に関わるPKCの分子種は、αおよびβであること、その分子機構においては、活性化されたPKCα,βが形質膜近傍に移行し、その受容蛋白質RACK1との結合を介してF-アクチンと結合する事が重要であることを明らかにした。開口分泌におけるPKC活性化の効果を、アンペロメトリー法により解析を行った結果、PKCが放出可能な状態への顆粒の供給を調節し、また分泌顆粒の開口過程も調節している可能性が示唆された。第三に、分泌顆粒運動の実画像解析から、顆粒供給過程において、0.03〜0.6μm/sの速度で移動する顆粒運動をPKCが調節しており、この速度で行われる運動が供給にとって重要な役割を果たす運動である、という可能性が考えられた。 2.プライミング機構と細胞骨格系蛋白質の関連 高カリウム刺激後には素速く動く顆粒が全顆粒のうち約25%あり、これら素速く動く顆粒はアクチン-ミオシン相互作用によって放出部位へ移動、供給されていることが示唆された。この機構は、アンペロメトリー法により解析したスパイクの出現頻度によっても明らかとなった。 3.SNARE複合体調節の分子機構ほか VAMP-2-C端ドメインへのカルモヂュリン及びリン脂質の結合が、Ca^<2+>依存性開口分泌に必須であること、シンタキシン1AとCaMキナーゼIIの、Ca2+/ATP依存性結合が、同じくSNARE複合体の形成の調節因子として生理的にも重要な役割を担う事を明らかにした。以上のように、我々が現在進めている解析法は、開口分泌の時空的調節機構の研究に大変有効な手段である事が示唆された。
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