研究課題/領域番号 |
12480255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中村 孝夫 山形大学, 工学部, 教授 (00142654)
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研究分担者 |
楠 正隆 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80214956)
馮 忠剛 山形大学, 工学部, 助手 (10332545)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | インスリン感受性 / インスリンクランプ / 糖代謝 / 筋収縮 / 強縮性 / 律動性 / ラット / 高脂肪食 / 糖尿病モデル / ED_<50> |
研究概要 |
健常ラットおよびII型糖尿病モデル高脂肪食ラットを作成して、安静時、ならびに座骨神経経由の後肢筋収縮誘発下のインスリン感受性をインスリンクランプ法にて測定した。このとき座骨神経支配の有無の影響も調べた。また、インスリンクランプ法施行時の内因性の肝グルコース放出と膵インスリン分泌が、外因性のそれらとどのような関係にあるかを、フェノール硫酸法による肝グリコーゲン残量および、2種類の血漿インスリン測定法を用いて検討した。その結果、(1)インスリン感受性など、今後の研究の対照値となる糖代謝基本特性を得た。この際、(2)インスリンクランプ開始時にはインスリン溶液を先行注入することによって、動物の糖代謝機能がより安定しやすいことを明らかにした。次に(3)独自に調合した高脂肪食を投与することによる糖尿病モデルラットの作成法を確立し、そのモデルからは(4)糖尿病ではインスリン有効量(ED_<50>)が高値であることが示唆された。また(5)強縮性筋収縮を誘発してもインスリン感受性に有意な変化は見られなかったが、(6)律動性筋収縮を誘発すると感受性が有意に向上し、血糖取り込みの亢進に律動性筋収縮が有効であることが示唆された。さらに(7)除神経はインスリン機能低下に大きく影響し、(8)除神経下では筋収縮による糖取り込みの亢進も健常群とそのメカニズムが異なっていることが明らかとなった。このとき興味深いことに、(9)糖尿病モデルラットのインスリン感受性は、健常ラットの除神経群と似た挙動を示し、高脂肪食が神経機能を変調して、定常時のトーンを変えている可能性が示唆された。さらに当初の予想に反して、(10)インスリンクランプ時には内因性の糖放出量もインスリン分泌量も増加しており、このことから、インスリンクランプ法自体が代謝系機能に与える影響がかなり大きい可能性が示唆された。
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