研究課題/領域番号 |
12490012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
尾崎 弘行 東京農工大学, 工学部, 助教授 (40204185)
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研究分担者 |
園山 正史 東京農工大学, 工学部, 助手 (40242242)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
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キーワード | 有機単原子層 / アルカジイン / アトミックサッシ / 単分子層重合 / 走査トンネル顕微鏡観察 / ペニングイオン化電子分光 / 紫外光電子分光 / 赤外反射吸収分光 / 反応性鎖状分子 / 蒸着単分子層 / 反応性鎖状化合物 / 層状物質 / 二次元有機物単一層 / ぺニングイオン化電子分光 |
研究概要 |
1.固体清浄表面にflat-on配向で並べた反応性分子の単分子層とその組織化により生成する有機単原子層や累積単分子・原子層の構造と生成反応の解析を目的として、電子分光装置と接続可能な低温STMを開発した。グラファイトの劈開面に形成した共役アルカジイン単分子層と帯状ポリジアセチレン(PD)であるアトミックサッシ(AS)について次の結論を得た。室温基板にモノマーを蒸着して得た単分子層は分子の充填様式と方向が揃った大きなドメイン(〜1000Å)から成るが、分子の脱離が起こりやすい。一方、低温ではドメインが大きく成長しない。150Kで形成した単分子層を220Kにすると、カラム構造が部分的に消失して液相になり、単分子層重合に最適なモビリティが分子に付与される。220Kでモノマー単分子層に紫外線を照射すると、アルキル鎖とPD鎖が直交し前者のβ位-γ位間がゴーシュとなってPD鎖が持ち上がった低温相のASが生成する。これを室温にするとアルキル鎖とPD鎖が約70°で交差し同一平面に保持された高温相のASに転移する。高温相を低温にすると低温相に戻る。さらに高温相には下地との整合関係の異なる2相が存在する。また、1本のASを選択してSTM探針により可逆的に相転移や変形を起こすことが可能である。 2.Au(111)面上のモノマー単分子層に対して赤外反射吸収分光を行い、溶液からAu(111)面に吸着させて得られるアルカジイン単分子層はほぼオールトランスのflat-on配向の分子から成り、グラファイト上の場合と似たカラム構造を与えることが分かった。ASに変換可能か検討中である。 3.理論的にペニングイオン化電子スペクトルを合成するプログラムを開発し、実測スペクトルとの比較によりグラファイト上の長鎖化合物の単分子層と多分子層における分子配向はそれぞれflat-onとtilted-onであることを証明した。
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