研究課題/領域番号 |
12555007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
間瀬 一彦 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (40241244)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 表面分析 / 放射光 / 電子-イオンコインシデンス分光 / オージェ電子分光 / X線光電子分光 / イオン質量分光 / 電子-イオン・コインシデンス分光 / オージュ電子分光 / イオン質量分析 |
研究概要 |
平成12-13年度には、Kai Siegbahnらの提案した同軸対称鏡型電子エネルギーアナライザーとコンパクトTOF飛行時間型イオン質量分析器、位置調整機構から構成される新しい電子-イオン・コインシデンス分光器を製作した。この装置を用いて凝縮したH_2Oの4α_1←O1s共鳴励起において共鳴オージェ電子-H^+コインシデンス測定を行なったところ、コインシデンスイオン検出効率が従来のCMAを用いたコインシデンス分光装置より一桁以上改善されることがわかった。さらにSi(111)清浄表面のXeF_2によるフッ化過程の測定に応用し、光電子-イオン・コインシデンス分光法によってフッ化過程を高感度で測定できること、XeF_2導入量が10000Lを超えると表面第2層のSi層のフッ化が始まること、などを見出した。平成14年度には同心円状3分割アノード型MCPを用いてコンパクト極角分解型飛行時間イオン質量分析器を開発し、電子-極角分解イオン・コインシデンス分光装置を製作した。本装置は、特定の光電子放出終状態あるいはオージェ終状態に由来するイオンの質量と収量、脱離極角、運動エネルギーを測定できる。本装置を凝縮H_2Oの4α_1←O1s共鳴励起誘起H^+脱離機構に応用し、イオン脱離機構には2種類あり、その比率が表面法線方向に脱離するH^+と法線から20度以上傾いた方向に脱離するH^+とで異なることを示唆する結果を得た。さらに、本装置の普及を図るため、電子イオン・コインシデンス分光によるイオン脱離研究の総説、解説を執筆した。また、電子-イオン・コインシデンス分光研究として、Si(100)表面上に吸着したCF_3CD(OH)CH_3のClsイオン化に由来するサイト選択的イオン脱離の研究とSi(100)表面上に吸着したH_2OのClsのシェイクアップ、シェイクオフイオン化に由来するH^+脱離の研究を報告した。
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