研究分担者 |
楢原 弘之 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (80208082)
幸田 盛堂 大阪機工株式会社, 技術本部・第一設計部, 主任研究員
三好 隆志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002048)
高橋 哲 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30283724)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2000年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
本研究は,サブミリメートルからセンチメートルオーダまでの微小,小型部品を対象とし,寸法公差,幾何公差(形状・姿勢・位置・振れ),表面粗さ・うねりなどの要求精度に忠実な試作品を,短時間で製作できる,新たな非積層型3次元光造形法の確立をめざすものであり,非積層による高速・高精度な3次元光造形技術の構築を目的とするものである.本研究による主要な成果は以下のように要約される. 1.液晶動画像を用いた非積層マイクロ光造形法を提案し,高精細で露光面積の広い液晶マスクを採用した高精度化非積層光造形装置を開発した.さらに,適切な露光時間の制御によって,横分解能3ミクロン,積層造形精度1ミクロンを達成した. 2.3次元CADと独自に開発した液晶マスク生成CAMおよび高精度化非積層光造形装置を統合し,高精度非積層液晶光造形システムを構築した.これによって,造形精度をCADの設計値に基づいて検証することが可能となった. 3.高精度非積層液晶光造形システムを用いた微細形状造形実験を行い,モジュール20ミクロン,ピッチ円直径2000ミクロンおよび500ミクロンの2段歯車を作製し,本手法の有効性を実証した. 4.FDTD法(時間領域差分法)に基づいた樹脂硬化特性解析シミュレータを利用して,色素を添加した光硬化性樹脂の光透過特性(減衰係数)の変化と造形分解能を解析し,減衰係数が増大すれば造形物の形状精度が向上することを明らかにした.さらに硬化・未硬化の境界が高精度になる硬化反応率曲線を求め,色素添加光硬化性樹脂を用いればこれまで本手法では高精度な造形が困難であった,オーバーハング形状の造形精度を向上させる手法として有効であることを示した.さらに,色素添加光硬化性樹脂を用いて,良好な精度のオーバーハング形状の造形に成功した.
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