配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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研究概要 |
近年,位置決め機構や運動機構に要求される精度は年々厳しくなってきている.次世代DVD装置における基盤製作のためには,各軸数十mmの3次元空間において20nmの精度が要求され,また光ファイバ接続における光軸合わせのためには,並進変位で100nm,角変位で1秒の精度が要求されている.本研究では,このような大変位・高精度を同時実現するための運動機構として粗微動駆動技術とパラレルメカニズムの技術を融合した新しいパラレルメカニズムを取り上げ,これを応用した3次元位置決め装置(ハイブリッド方式スーパーダイナミックレンジパラレルロボット)を開発することを目的として,本研究では,本パラレルロボットについて,機構の総合法,重要な機械要素である転がり球面軸受の静特性解析,位置決め装置の設計・試作および駆動実験を行った.その結果,次の結果が得られた. (1)一形式の冗長空間パラレルメカニズムを取り上げ,大変位・微小分解能を実現するための機構総合法を開発し,これを適用したところ,3次元空間において±40×±40×±20mmの作業領域と全方向20nmの分解能を実現し得る機構を総合することができた. (2)本ロボットにおいて重要な機械要素の一つとして,転がり球面軸受を取り上げ,その偏心,静剛性,静負荷容量を理論的に導出するための基礎式を導出し,これが有効であることを実験的に示すことができた. (3)(1)および(2)の結果に基づき,パラレルロボットを設計・試作して駆動実験を行った結果,(1)の変位・分解能を同時実現することができた.
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