配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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研究概要 |
本研究は,各種産業分野で用いられている水中ウォータージェットの性能をさらに向上させることを目的として,通常使用されられているものよりも低い噴射圧力で利用可能な,安全で効率の良い水中ウォータージェットの開発を目指したものである.主な成果の概要は以下のとおりである. 1.微細気泡の生成と計測法:水中ウォータージェットの制御技術に関連して,回転する多孔円板から高圧空気を水中に注入することにより,平均直径10〜40[μm],数密度(1〜4)x10^5[number/cm3]の範囲の空気泡を任意に生成する方法,およびそのような多数の微細な気泡を画像処理技術により精度良く計測する方法を開発した. 2.水中ウォータージェット噴射時の特性:非定常状態における水中ウォータージェットの特性が実用上重要であるとの観点から,0.3〜0.6[MPa]に加圧した水を静止水中に噴射し,ジェット加速時に発生するキャビテーション気泡の挙動を観察した結果,発生直後の気泡の多くはリング状に分布することが分かった.また,それらの成長過程,移動速度などを明らかにした. 3.有機化合物の分解:水中ウォータージェットの応用分野として近年注目されている有機化合物の分解に関するの実験をおこない,ジェット噴射圧力が従来の1/10以下の水中ウォータージェットによっても有機化合物を酸化分解することが十分可能であることを実証した. 4.気液2相流の数値解析法:2流体モデルに基づく気液2相流計算法に,気液界面における液相の圧力変化および相変化を組み入れることにより,水中ウォータージェット流れにおいて最も重要なキャビテーション気泡収縮時に発生する急激な圧力上昇を評価することを可能にした.
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