配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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研究概要 |
感圧塗料は機能性塗料の一種で,この塗料に外部から紫外光を照射すると塗料を構成している分子が励起され,失活するときに燐光を発する.このとき燐光は塗料に接している気体中の酸素による消光作用を受けるため,酸素分圧が高いほど燐光強度は低くなる.このことを利用し,塗料を非測定物体の表面に塗布し,外部から紫外光を照射して,塗料の発する燐光強度を観測することにより,物体表面上の圧力分布を計測することができる.本研究は,この感圧塗料に関し,励起光強度と燐光強度の関係を初め,時間応答特性や気流温度と塗布面温度との関係など圧力測定上問題となる点を明らかにし,感圧塗料を実用レベルまで立ち上げることを目的とする.本研究においては,感圧塗料PtOEP, PtTFPP, H_2TFPP, H_2TCPPをTLCプレート上に塗布した実験を行い,次の成果を得た. (1)分光器により各種塗料の発する燐光のスペクトル成分を測定したところ,その強度が温度と圧力に依存することが分かった.そこで,燐光スペクトルの温度と圧力による変化の状態に関する基礎データを蓄積した. (2)感圧塗料には経時変化が存在し,励起光強度が一定でも塗布後の経過時間によって燐光強度が異なる.そこで,各種塗料に対してこの経時変化の特性を詳細に調査し,計測システム構築に不可欠な,塗料の経時変化の時定数を実験的に確定した. (3)気流の圧力が瞬間的に変化する場合の燐光強度特性を明らかにするため,衝撃波菅を用いた実験を行い,入射衝撃波通過時の圧力変化を利用して塗料の過渡応答特性を明らかにした. (4)衝撃波菅で得られる接触面通過前後の温度差を利用し,気流の温度と塗装面の温度が異なる場合の圧力-燐光強度特性を明らかにした.
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