研究課題/領域番号 |
12555054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西尾 茂文 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00111568)
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研究分担者 |
永田 真一 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60013182)
白樫 了 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (80292754)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 熱伝導 / 熱拡散 / ヒートスプレッダー / ヒートパイプ / フレキシブル / 半導体素子冷却 / 熱工学 / 熱管理 / 振動流 / 蒸発 / 凝縮 / LSIチップ |
研究概要 |
半導体デバイスなどの発熱密度の増大に対処するため、SEMOSヒートパイプおよびCOSMOSヒートパイプを内蔵した薄型フレキシブル熱拡散プレートの開発を行った。本研究では、フレキシブル化への可能性が高いCOMOSヒートパイプを中心に検討を行った。 まず、エポキシ系樹脂を用いて光造形装置により、COSMOSヒートパイプを内蔵したフレキシブルで、流路断面寸法、流路長さ、流路数の異なる板状熱拡散プレートを試作し、光造形により製作が可能であることを確認した。次に、試作したプレートを用いて、水を作動液体として、流路内振動流の圧力損失および位置変位と位相差などを上記の流路パラメータおよび振動流振幅・周波数を広範囲に変えて測定した。また、この実験結果より、解析的に予測が困難な流路曲がり部における値に換算し、設計に適用可能な整理式の形にまとめた。これらを総合して、COMSOMヒートパイプにおける振動流加振仕事率を表現する式を提案した。その結果、COSMOSヒートパイプにおける振動流加振仕事率は、本検討範囲内では、蛇行閉流路をすべて直線状流路と見なした場合の2倍程度以下であることを示した。 さらに、典型的流路を有する熱拡散プレートについて、実際に熱輸送実験を行った。その結果、本エポキシ樹脂製熱拡散プレートは、同形状の銅製プレートに比べて10倍以上の熱拡散能力を示した。この熱輸送実験結果と上記の振動流加振仕事率との比である動作係数を算定したところ、もっとも高い熱輸送量が得られた条件(振幅・周波数とも実験範囲内で最大)でも200程度の値となり、本熱拡散プレートは小さな動力供給で多量の熱拡散を行うことを実証した。
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