| 研究分担者 |
南出 章幸 金沢工業高等専門学校, 電気工学科, 講師 (20259849)
竹俣 一也 金沢工業大学, 工学部, 講師 (50167491)
山田 弘文 金沢工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20280381)
中山 実 玉田工業, 電気窯事業部, 課員「研究職」
玉田 善明 玉田工業, 社長「研究職」
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| 研究概要 |
本研究は酸化・還元の雰囲気を1台の装置で実現できる電気窯の実用化をはかるための評価方法(焼成メカニズムと定量的評価法)を開発しようとするものである.本研究期間内では,減圧電気窯での焼成実験および表面観察より提案の焼成パターンの有効性を確認した.また,ガス窯および減圧電気窯の色彩値を定量化した.以下に,研究期間内に実施した研究内容を具体的に示す.
1.減圧電気窯における焼成実験
陶器と磁器の焼成実験では,基礎釉,織部釉,釣窯,青磁のテストピースと湯飲み茶碗を用いて提案の焼成パターンで酸化焼成および還元焼成を行った.焼成実験の結果,陶器および磁器ともに酸化焼成および還元焼成がはっきりわかるように発色した.本実験では目視でも充分に発色状態がわかる陶磁器が焼成できた.この実験により提案の焼成パターンにおけるサンプル見本品を焼成できた.また,サンプル見本より,本焼成パターンの有効性が確かめられた.
2.色彩の評価
職人・現場技術者が最も重きをおくのが陶磁器の色彩である.その焼き上がりの色彩で還元の状態(つや,還元の度合いなど)を判断する.その色彩の判断は色彩計により定量化して評価した.また,同時に実務者における評価も同時に行った.その結果,色彩は,充分に焼成状態を表していることが確認された.今後,さらにデータを加えていき,色彩値の評価を確かなものにしたい.
3.陶磁器表面の観察
陶磁器表面の観察は,テストピース表面を多焦点顕微鏡で観察した.その結果,減圧度が高い程,陶石または長石がよく溶けていることが観察された.この結果は,事前に予想と一致し,その予想に基づき作成した焼成パターンが有効であることが確認された.
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