研究課題/領域番号 |
12555117
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
円福 敬二 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (20150493)
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研究分担者 |
久原 哲 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00153320)
笹田 一郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (20117120)
木須 隆暢 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (00221911)
真鍋 征一 福岡女子大学, 人間環境学部, 教授 (50265013)
糸崎 秀夫 住友電気工業, 伊丹研究所, 部長(研究職)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2002年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 免疫反応 / 磁気ナノ粒子 / SQUID磁気顕微鏡 / 抗原-抗体反応 / 磁気マーカー / 高温超伝導 / フラックスダム / 補償コイル / SQUID磁気センサ / 磁気微粒子 / スイッチ付きコイル / 残留磁気 / 磁束ノイズ / グラディオメーター |
研究概要 |
免疫反応は、病原菌の検出、ガン細胞の診断、DNA遺伝子解析、ダイオキシンや環境ホルモンなどの環境計測、等の極めて広い分野で用いられている。本研究は磁気ナノマーカーとSQUID磁気センサを用いた高感度な免疫反応計測システムの開発を目的としており、成果の概略を以下に記す。 1.高性能SQUID磁気顕微鏡の開発:QUID磁気センサは高感度ではあるが、センサを冷却する必要がある。室温の試料(磁気微粒子で標識された抗体)からの信号磁界は距離とともに急激に減少するため、室温の試料とSQUIDを近接する必要がある。このため、両者を1mm程度にまで近接出来る、いわゆるSQUD磁気顕微鏡を開発し、これを基に免疫反応計測システムを開発した。 2.磁気ナノマーカーの作製:従来の磁気マーカーでは直径が10nm程度のFe_2O_3微粒子を用いているが、この場合には磁気信号が小さい。このため、直径を25nmと大きくした微粒子を用いて磁気マーカーを新規に開発した。磁気微粒子の磁気特性はその体積に依存するため、直径を25nmとすることにより磁気特性を大幅に改善することが可能となった。また、この場合にはいわゆる残留磁気も発生するため、この残留磁気を用いた磁気微粒子の検出が可能となり、1pgまでの磁気ナノ粒子の検出が可能となった。 3.磁気的免疫反応検出実験:SQUIDと磁気ナノマーカーを用いた磁気的免疫検出実験を行った。いわゆるサンドイッチ法により磁気マーカーにより標識した抗体を抗原に結合させ、マーカーからの信号をSQUIDにより検出した。抗原としてIL8と呼ばれる蛋白質を用いた場合には1pgまでの検出ができた。システム性能としては0.1pgまでのIL8の検出が期待できるが、現状では実験に用いる基板の磁気不純物のため、1pg以下の測定が出来ていない。今後は、この問題を解決する必要がある。
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