研究課題/領域番号 |
12555140
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
安原 一哉 茨城大学, 工学部, 教授 (20069826)
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研究分担者 |
村上 哲 茨城大学, 工学部, 助手 (10261744)
棚橋 由彦 長崎大学, 工学部, 教授 (80039685)
小峯 秀雄 茨城大学, 工学部, 助教授 (90334010)
平井 貴雄 三井化学産資株式会社, 土木資材部, 部長
宮田 喜壽 防衛大学校, 講師
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2000年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | ジオコンポジット / 補強土 / 繰返し荷重 / サンドイッチ構造 / ハイブリッド / 高規格化 / 剛性 / 支持力 / 土構造物 / サンドイッチ工法 / 数値解析 / 模型実験 / 補強効果 / 排水効果 / 補強・排水機能 / 安定性 / 交通施設 |
研究概要 |
本研究の当初の目的は、次のように要件を満たすことによって交通施設基盤(道路、鉄道、港湾施設)用の土構造物を高規格化(とくに、高い剛性と靭性の賦与)する方法を提案することであり、そのための取り組む具体的課題は次の通りであった:(1)静荷重・繰返し荷重条件下における変形を抑制するためにジオコンポジットの補強と排水の両方の効果を発揮できる敷設方法を提案すること、特に、ジオコンポジット敷設におけるサンドマット併用する"サンドイッチ構造"効果を明らかにすること、(2)設計に必要な数値解析モデルと解析コードを開発すること、(3)サンドイッチ構造の排水機能が低下した後、砂層に固結剤を注入して"ハイブリッドなサンドイッチ構造"とし、その効果を確かめること、(4)ジオコンポジットによるハイブリッドな補強のメカニズムを明らかにすること、とりわけ交通荷重や波浪荷重の作用下における挙動を把握すること。 1.サンドイッチ構造による補強粘性土盛土の安定化:関東ロームのような、そのまま使っては盛土として安定性を得られない粘性土に対し、ジオシンセティックスによる盛土補強する際に、上下に砂層を敷設して安定性を高めるサンドイッチ工法の妥当性を模型実験によって確かめた。これについてはジオグリッドのよる方法(排水効果なし)とジオコンポジットによる方法(排水効果あり)を提案した。 2.サンドイッチ構造による補強粘性土盛土の安定化の挙動に及ぼす繰返し荷重の影響の評価:交通荷重を受ける土構造物における、ジオコンポジットによる補強に及ぼす要因や補強のメカニズムを調査するために、静荷量とともに交通荷重のような繰返し荷重を負荷できる1g下での室内小型模型実験装置を試作した。模型実験では、特に、繰返し荷重に対する(i)砂層との併用効果、(ii)固結剤の注入による効果の確認を行った結果、次のようなことが明らかになった:(i)サンドイッチ構造は、支持力・剛性の増加に寄与するだけでなく、排水機能の維持にも寄与できる、(ii)補強に用いた砂層を固化材注入によって高規格化することによって、繰返し荷重に対しても変形を著しく抑制できる。 3.サンドイッチ構造による補強粘性土盛土の透水性・通水性能の確保の確認とこれを考慮した数値解析手法の提案:一次元圧密実験装置によって、ジオシンセティックスと砂層を併用したサンドイッチ構造の排水機能と通水機能特性を詳細に調べ、砂層敷設によるサンドイッチ構造が、クロッキング防止と排水機能維持に極めて有効であることを確認した。とりわけ、次いで、このことを考慮した、補強盛土安定評価のための数値解析評価法を提案した。
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