配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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研究概要 |
1.既存のオプティカル・フロー推定法の整理 全画素レベルでの推定法には,主に光学勾配法と領域マッチング法に大別される。光学勾配法は,正則化手法に着目すると,観測方程式数の増加による方法,条件の付加による方法に整理され,領域マッチング法は,目的関数に着目すると,相関法,残差逐次検定法,固有窓法,Hough変換に整理される。 2.オプティカル・フロー推定法の実証比較分析 自動車交通を対象とした,固定ビデオカメラ画像,高度撮影ビデオ画像に各手法を適用した。1/30秒程度の撮像間隔の動画像に対して,光学勾配法の基本的アプローチとその組み合わせによる結果では正確かつ高密度の推定することは困難であることを確認した。一方で,残差逐次検定法は比較的良好な結果を示した。 3.車両挙動認識手法の開発 人間の動物体認識過程から,特徴量として背景差分値,オプティカル・フローが重要であることを確認し,両者を特徴量とした時空間クラスタリング法の開発を行った。 4.実動画像への提案手法の適用 ヘリコプターから撮影された航空HDTV画像に対し,提案手法を適用し,下記の検討を行った。 (1)提案手法の有効性の確認 空間分解能10cm,時間分解能1/30秒の実動画像に対する適用の結果,車両認識率は100%と十分な結果が得られた。 (2)空間・時間分解能が認識結果に与える影響の検討 空間分解能10cm〜70cm,時間分解能1/30秒〜4秒の全ての組み合わせに対して適用し,時間分解能の変化による制約が厳しいことが確認された。 (3)位置精度の検証 画素レベルでの位置精度の検証を行った。車両40台に対する10秒間の軌跡を対象とし,時空間クラスタリング法による結果とマニュアルによる結果の車両重心位置を比較したところ,その重心位置は2.5±0.9pixelsの精度であることが確認された。
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