研究課題/領域番号 |
12555162
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
岩瀬 昭雄 新潟大学, 工学部, 教授 (30114391)
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研究分担者 |
横田 明則 リオン(株), 技術統括部, 副部長(研究職)
大嶋 拓也 新潟大学, 工学部, 助手 (40332647)
土井 希祐 新潟大学, 工学部, 助教授 (60134954)
安岡 博人 三井建設, 技術研究所, 建築研究開発部部長(研究職)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | ひび割れ / 剥離 / コンクリート / 振動 / レーザー振動計 / ディジタル信号処理 / 非破壊検査 / 非破壊診断 / 振動応答 / 超音波 / 放射温度計 |
研究概要 |
コンクリート構築物に生じるひび割れや剥離の欠陥部を模した試験体を対象として、欠陥部周辺の振動伝搬枠性に一様でない変化を生じることを根拠として、深さ10mm〜40mmの比較的浅い溝を有するコンクリートブロックひび割れ試験体ならびに剥離の厚さ20mmの片持ちばり型と隠蔽型のコンクリートブロック剥離試験体を製作して振動応答を詳しく調べた。 この場合、まず、加振法として圧電ブザー素子が広い周波数範囲の振動励振に有効であることを明らかにした。また、受振方法として受振位置の移動が容易になり広く高い周波数範囲にも感度を有するレーザー振動計を用いる試験法を検討した。その結果、剥離の例では可聴周波数領域で健全部に比べ欠陥部で振動応答がかなり強まる、すなわち振動しやすいことが判明した。ひび割れの例では、超音波領域において、ひび割れを越えると振動振幅が弱まり、深さ20mm以上となれば、数十kHz、以上の周波数での位相遅延が数千度と大きく変化することが判明した。以上のことから、建築物の壁などの表面剥離は比較的容易に検知可能であり、ひび割れ検知はそれ以上の工夫が必要と判断された。ひび割れ検知に関しては、加圧型移動加振装置の導入とレーザー振動計を2チャンネル化による近接2受振点間の振動振幅や位相変化を手がかりに検知する手法が実用面からみて有効であることを明らかにした。これらひび割れに関する結果は、実際の壁面等へも適応試験を行い有効性の一端を確認している。また、現状の研究段階ではひび割れ深さについて振動による分析のみでは定量化は不可能と判断し音波による定量化の試みを行い、深さや幅が限定的ではあるが、定量化の可能性が伺える結果を得た。
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