研究課題/領域番号 |
12555171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
早稲田 嘉夫 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (00006058)
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研究分担者 |
柴田 浩幸 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50250824)
佐藤 俊一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (30162431)
太田 弘道 茨城大学, 工学部, 助教授 (70168946)
羽鳥 仁人 株式会社ベテルHR & D, 研究職
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | 薄膜 / 熱拡散率 / フェムト秒パルスレーザ / 熱反射法 / ポンププローブ法 / フェムト秒パルスレーザー / YAGレーザー / レーザーフラッシュ法 |
研究概要 |
下記に示す光学系の変更および改良を行い、試作したポンプープローブ型熱反射信号測定装置のS/Nを改善した。 1.偏向および入射角度に対する反射率の検討を行い、加熱用パルスレーザーとしてp偏光、計測用パルスレーザーとしてs偏光を用い、それぞれの入射角度を35°と15°とした。 2.ビームエキスパンダーを通常と逆に用いて加熱用パルスレーザーの直径を小さくしてAOMに導入し、AOMにおける回折によって生じるレーザー中の強度変調の位相差を小さくした。 3.チタンサファイアレーザーの微小出力変動の影響を除去するため、試料照射前の計測用パルスレーザーの一部をフォトディテクターで電圧値として捕らえ、計測用パルスレーザーの反射光強度変化をこの電圧値で規格化して出力変動補正した熱反射信号を得た。 以上のような改善により下記の結論を得た。 1.開発した装置で測定した熱反射信号は薄膜の熱拡散率を求めるのに十分な精度を持っており、バルクの測定結果と比較しても、フェムト秒パルスレーザー・熱反射法は薄膜の膜厚方向の熱移動現象を定量的に評価する有効な手段である。 2.開発した装置はパルス加熱面の温度変化を計測する手法を用いているため、基板が不透明な実用薄膜の熱移動現象を測定することが容易である。 3.開発した装置で用いているレーザーが超短光パルスレーザーであるため、パルス加熱直後の極短時間領域における物質中の電子やフォノン散乱に起因する熱移動現象を測定することができる。 4.XPS測定や分光エリプソメーターによる構造解析により、各試料表面には酸化物が存在することを確認したが、これらの酸化物は本測定結果に影響を及ぼすことはないと考えられる。
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