研究課題/領域番号 |
12555174
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
増本 博 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50209459)
|
研究分担者 |
木村 禎一 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10333882)
明石 孝也 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20312647)
後藤 孝 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60125549)
地主 啓一郎 株式会社フルヤ金属, DMLプロジェクト, 研究員
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 強誘電体薄膜 / 不揮発性メモリ / チタン酸ジルコン酸鉛 / 水素雰囲気 / 白金電極 / 疲労特性 / 銀合金電極 / 誘電率 / 耐水素特性 / 銀電極 |
研究概要 |
FRAM用電極として、新規電極材料であるAg合金(97mol%Ag-1mol%Pd-2mol%Cu)を開発し、この合金が耐水素特性に優れた電極になりうることを見出した。 1.まずAg合金の組成の検討を行った。純銀に対して、Pd添加量が0.1%未満であると電極の絶縁抵抗性が低下した。また、Cu添加量が0.1%未満であると、耐熱性又は電極の絶縁抵抗性が低下する等の不具合が生じ、Cu添加量が5.0%を超えて固溶体域までは、他の配線材料との密着性が低下する等の不具合が生ずることが明かとなった。 2.Pt/Ti/SiO_2/Si基板上に化学溶液析出法(CSD法)によりチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)強誘電体薄膜を作製した。このPZT薄膜にスパッタリング法により直径0.5mmのPtおよび本研究で開発したAg合金(Ag-Pd-Cu系)の上部電極を作製し、得られた素子を酸素雰囲気および水素雰囲気(N_2-4%H_2)で200〜500℃ 5minの条件で熱処理を行い、以下の知見を得た。 (1)酸素雰囲気による熱処理 PtおよびAg合金電極いずれの場合も、300℃以上の熱処理によって残留分極と抗電界は共に減少したが良好な強誘電性を維持できることが分かった。 (2)水素雰囲気による熱処理 従来の電極であるPt電極の場合、200℃以上の熱処理によって、強誘電特性が消失した。300℃以上では、水素還元によるPt電極の剥離が観察された。一方、本研究で開発されたAg合金電極の場合、400℃の熱処理によっても電極とPZT膜との間に化学反応はおこらず、強誘電性を保持していた。
|