研究課題/領域番号 |
12555181
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
若山 修一 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (00191726)
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研究分担者 |
堀出 明広 静岡理工科大学, 理工学部, 助手 (20329519)
鈴木 茂 IHIエアロスペース株式会社, 製造部技術課, 課長
小林 訓史 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (80326016)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | リングバースト試験 / フィラメントワインディング / FRP圧力容器 / 簡便試験法 / 疲労破壊 / 衝撃損傷 / 残留強度 / FW-FRP圧力容器 / 非破壊検査 / AE / バースト強度 / 疲労試験 / トランスバースクラック / 層間はく離 |
研究概要 |
FW成形圧力容器は比強度に優れるため、航空宇宙用のほか、天然ガス自動車の燃料容器や燃料電池自動車の水素ガス容器として開発が進められている。新規の容器を開発する場合、実際の容器を多数作製して水圧などによる内圧試験により性能を評価することが主流であった。しかしながら、それらの場合には多大な費用・時間を要するため、簡便に内圧試験を模擬できる試験法の開発が不可欠といえる。 研究代表者らは、従来からFW成形体の簡便試験法としてリングバースト試験を開発してきた。本試験では、幅10mmに切断したリング状試験片の内側に12分割したセグメントを設置し、セグメントの中央部にテーパ付きロッドを挿入することによりセグメントを押し広げて模擬的に内圧を付加する試験法である。従来の研究では、試験片内に一様な周方向応力が発生することが確かめられたが、治具の部材間の摩擦力により繰り返し不可が不可能であるなどの改良点も認められた。 本研究では、第一に試験治具の改良を行った。主要な摩擦発生部位にリニアガイド(ニードルベアリング)を装着し摩擦の低減を図るとともに、試験片幅を従来の10mmのみでなく30mmにも対応できるようにした。その結果、リングバースト試験の適用範囲をFW圧力容器の疲労破壊挙動の簡便試験に拡張することに成功した。 一方、衝撃損傷を有するFW圧力容器の残留強度のリングバースト試験による評価も当初の目標としたが、衝撃時にアルミニウム合金製ライナーに大きな塑性変形を生じたため、リングバースト試験を行うことはできず、今後の課題である。しかしながら、ライナーに管材を利用したFW成形体を供試体とした新たな簡便試験法を考案し、今後の衝撃後残留強度の簡便評価法の開発に重要な指針を得られたことは本研究の大きな成果と言える。
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