研究課題/領域番号 |
12555212
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
入谷 英司 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60144119)
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研究分担者 |
中塚 修志 ダイセル化学工業株式会社, 総合研究所, 主席研究員
向井 康人 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (30303663)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | ダイナミックフィルター / コーン・プレート型フィルター / 回転円板型フィルター / 超微粒子 / ケーク掃流 / 濾過ケーク / 膜濾過 / ケークレス濾過 |
研究概要 |
本研究では、コン・プレート型ダイナミックフィルターを試作し、難濾過性O/Wエマルションの精密濾過実験を行い、濾過特性に及ぼす種々の因子の影響について検討した。以下にその結果をまとめる。 1.コーン・プレート型ダイナミックフィルターがもつ高いケーク掃流性能により、長時間にわたる難濾過性超微粒子スラリーの高速濾過が実現でき、本法の優位性が明らかとなった。 2.種々の操作条件でコーン・プレート型ダイナミック濾過を行い、次の操作指針を得た。 ・高圧縮性ケークを生成するスラリーに対しては、最適圧力の決定が重要である。 ・コーンの回転速度の増大により飛躍的に濾過性能は向上する。ただし、エネルギー消費量を考慮して最適な回転速度を決定する必要がある。 ・乱流促進効果を狙ってコーン・プレートに多数の溝を設けるなどの工夫を施すことにより、さらなる高性能化に繋がる。 3.供給槽に濾液の返送を行わず試料液濃度が変化する濃縮濾過と、濾液を返送して濃度を一定に維持する定濃度濾過を行い、両者の濾過挙動を比較・検討した。その結果、濃縮濾過の濾過速度は、同一濃度において、定濃度濾過における平衡濾過速度よりかなり小さな値を示すことが明らかとなった。定濃度濾過では、定常状態でケクの形成速度と剥離速度が丁度等しくなって、濾過速度が一定値を示すが、濃縮濾過では、絶えず試料液濃度が増大するため、徐々にケークの形成が進行する擬定常の状態が常に保たれて濾過濃縮が進行する。こうした両者のメカニズムの相違が濾過速度の相違に結びついている。 以上より、本研究ではコン・プレート型ダイナミックフィルターの優れた濾過性能を明らかにし、高性能なダイナミックフィルターの装置設計および操作指針を確立するための知見を得た。
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