研究課題/領域番号 |
12555243
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
渡辺 政廣 山梨大学, クリーンエネルギー研究センター, 教授 (00020412)
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研究分担者 |
虫明 直文 ジャパンゴアテックス(株), FCグループチーフ
加藤 博 ジャパンゴアテックス(株), グループリーダー
内田 裕之 山梨大学, 工学部, 教授 (20127434)
虫明 直史 ジャパンゴアテックス(株), アプライドテクロノジー, フューエルセルグループチーフ
五十嵐 寛 山梨大学, 工学部, 助手 (40242044)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 高分子電解質型燃料電池 / 自己加湿型電解質膜 / 白金触媒 / 酸化物超微粒子 / 酸化チタン / Titanium oxide |
研究概要 |
本研究では電気自動車や携帯機器用電源としての高性能高分子電解質型燃料電池PEFCの実現に必要不可欠な、新型電解質膜の実用化について検討する。申請者らは高分子電解質膜中の水分管理とガスクロスオーバーの問題を同時に解決できる新しい自己加湿型電解質膜を開発した。この膜は膜中に極微量のPt超微粒子触媒と酸化物超微粒子を高分散させている。クロスオーバーしてくるH_2とO_2を逆用してPt触媒上で水を生成させ、その生成水を酸化物超微粒子に吸着保水させ、膜を内部から加湿して含水率を高く保つものである。これまでに、在来のNafion膜をベースにして自己加湿型PEMを調製し、これを用いたPEFCが無加湿運転でも極めて高い出力特性を示すことを見出した。そして、自己加湿型PEMの機能を実験的に解析する方法を確立し、PEM中のPtおよび酸化物超微粒子の機能を明確にできた。 他方、実用PEFCでは、多くの単電池を積層化する。その際、PEM自体に十分な機械的強度が要求される。最近、高いH^+イオン導電性と機械的強度を両立した新しいPEMがジャパンゴアテックス社によって開発された。このPEMに自己加湿機能を付与すれば、全ての要求を満足したPEMが実現する。 本研究は、新型自己加湿PEMの実用的製法と最適組成比を検討し、以下の研究成果を得た。 1,簡便な酸化物超微粒子担持法の開発:市販のNafionなどのPEMに、Ti(i-C_3H_8)_4溶液を含浸後、加水分解処理して、PEM中に酸化物超微粒子を生成させる方法を開発した。溶液中のTi(i-C_3H_8)_4濃度と加水分解条件を制御することにより、PEM乾燥重量に対して1〜6wt%のTiO_2超微粒子を均一に分散させる事に成功した。これにより水の吸着保水性能を3倍以上向上させることができた。 2.Pt超微粒子触媒担持法の最適化;Ptイオン交換-還元法でP触媒をPEMに担持する実用的手法を検討し、極微量のPt超微粒子触媒を断面方向にわたって均一に高分散担持できるようになった。
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