研究課題/領域番号 |
12555257
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 佐賀大学 (2002) 九州大学 (2000-2001) |
研究代表者 |
北村 二雄 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00153122)
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研究分担者 |
長田 憲典 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40264080)
谷口 裕樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50217139)
藤原 祐三 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10029481)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 超原子価ヨウ素化合物 / ベンザイン / 複素環化合物 / イソオキサゾール / オリゴマー / 生物活性 / カルボラン / 環状化合物 / チオフェン |
研究概要 |
(1)ベンザイン系超原子価ヨウ素化合物の開発 オルト位にシリル基を有するヨードニウム塩は、温和な条件下効率よくベンザインを発生できる反応剤で、しかも高い抗菌性を示すことをすでに見いだしている。本研究では種々のカルボニル基を有するベンザイン発生剤の合成法を開発した。本ベンザイン発生剤は温和な条件下でベンザインを発生できるため、反応性の高いカルボニル基を損なうことなく、効率よくベンザインが発生することを明らかにした。 さらに、極性の低い溶媒であるエーテル、ベンゼン、トルエンなどに可能なベンザイン発生剤を合成した。この反応剤は、ヘキサン中でも反応可能であることが判明した。 (2)複素環系超原子価ヨウ素化合物の開発 種々の複素環骨格をもつヘテロベンザインを発生できる超原子価ヨウ素化合物は、合成化学的に興味があるばかりでなく、高い活性を有するものと期待される。そこで、イソオキサゾール骨格を有する超原子価ヨウ素化合物の合成法を開発した。本反応で合成したトリメチルシリル基を有する超原子価ヨウ素化合物はベンザインに対応するデヒドロイソオキサゾールの発生が期待される。しかしながら、環開裂反応が優先しニトリル誘導体が得られることが明らかとなった。 (3)超原子価ヨウ素オリゴマー系化合物の開発 ヨードベンゼンジアセタートをトリフルオロメタンスルホン酸中で重合することにより超原子価ヨウ素オリゴマーが簡便に合成できることを明らかにした。また、三量体・四量体を別途合成し、オリゴマーの構造の確認を行った。オリゴマーの構造が以前の文献で述べられていたメタ-フェニレン型でなく、パラ-フェニレン型であるということが判明した。 本研究で合成した超原子価ヨウ素化合物は生物活性を示し、カビやバクテリアに対して高い殺菌性を示した。特に、超原子価ヨウ素オリゴマーは、強い殺菌性を示すことがわかった。
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