研究課題/領域番号 |
12555264
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 東京農工大学 (2001) 東京大学 (2000) |
研究代表者 |
堀江 一之 東京農工大学, 工学部, 教授 (10013690)
|
研究分担者 |
西川 昭 JSR株式会社, 筑波研究所, テーマリーダー(研究職)
古川 英光 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50282827)
宮下 美晴 東京農工大学, 工学部, 助手 (00293259)
高橋 賢 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60313003)
町田 真二郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20262032)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
|
キーワード | 光学材料 / 光反応 / 屈折率制御 / フォトニクス / ポリマー / メソイオン化合物 / フェニルアジド / 円偏光 / ポリイミド / 光近接場走査顕微鏡 / ナノ屈折率パターン / PMMA |
研究概要 |
本研究は、前年度に引き続き、光脱離反応を用いた高屈折率変化を示す材料の実現、NSOMによるナノ屈折率パターンの形成と観察、円偏光によるクロム錯体の光不斉反転反応を用いた液晶系の屈折率異方性制御で、次のような成果をあげ、本課題の目標を達成することができた。 1.光異性化および光脱離反応を用いた屈折率制御アニシル基、ベンゾフリル基、チオフェニル基、トリフルオロメチル基などを置換基として持つノルボルナジン化合物(NBD1〜NBD4)およびそれをポリマー中に化学結合で導入したもの(PolyTBFNBD)を用いて、それらのPMMAドープフィルムおよびPolyTBFNBDフイルムの光照射前後の屈折率変化を測定した。PolyTBFNBDフィルムでは、光照射前後の屈折率変化はΔn=-0.066に達し、この値は透明領域での屈折率変化としては、現在のところチャンピオンデータである。また、フェニルアジドの光分解により生成するアニリン誘導体が屈折率増加に寄与することを利用して、フェニルアジドを10〜30%含むPMMAフィルムの光反応誘起屈折率制御を行った。 2.NSOMによるナノ屈折率パターンの形成と観察 前年度は、近接場光走査顕微鏡(NSOM)を用いて、He-Cdレーザーの325nm光で光反応により微小領域で屈折率変化の形成と観察に世界で初めて成功したが、今年度は、パターン形成の光強度を大きくするとき表面モルフォロジーが変化し始める様子を明らかにし、polyTBFNBDフィルムについても、光反応により表面凹凸なし吸収なしの状態でサブミクロンスケールの屈折率パターンが形成できることを明らかにした。 3.円偏光照射による液晶系の光制御 左右の円偏光に対するモル吸光係数の差の大きいクロム錯体を用い、クロム錯体を室温でネマチック状態を示す液晶中に溶けるようにする配位子を工夫して合成し、そのようにして得られたCr(Bnacac)_3ラセミ体/ベンジリデンアニリン型ネマチック液晶系で、633nmのHeNeレーザーからの円偏光照射による可逆的なネマチック-コレステリック相変化を実現した。
|