研究課題/領域番号 |
12556025
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
磯貝 明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40191879)
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研究分担者 |
江前 敏晴 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40203640)
松本 雄二 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30183619)
空閑 重則 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60012051)
青柳 哲夫 株式会社紙パルプ研究所, 主席研究員
矢口 時也 王子製紙株式会社, 上級研究員
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | 製紙スラッジ / ゴミ / 焼却灰 / リサイクル / 填料 / 紙 / 環境 / 製紙 |
研究概要 |
1.製紙スラッジ中の無機成分をその主要起源である紙の填料として循環利用するためのシステムの構築を目的として、製紙スラツジの燃焼条件の検討、燃焼した焼却灰の粉砕条件等を詳細に検討した。その結果、製紙スラッジを800℃で1時間燃焼処理した焼却灰を水中にてボールミル粉砕することにより、紙の内添用填料として再利用できることが明らかになった。 2.焼却処理による無機成分のマッピング分析を走査電子顕微鏡に付属したエネルギー分散型X線マイクロアナライザーによって検討したところ、製紙スラッジ中で炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリンクレーは600℃以下で溶融複合化しゲーレナイト等に変質する。 3.ゴミ焼却場の焼却灰を分析したところ、Ca、Si、Alを主成分としており紙の填料由来と考えられるが、各焼却灰に特有な水可溶性無機成分が最大で20%程度含まれている。それらを除去すると結晶性の低い共通した成分であることが判明した。 4.様々な条件での焼却灰の白色度向上を検討したが、70%を超えることは困難であった。 5.紙の填料としての特性を把握するため、最大で40%までパルプ懸濁液に添加し、硫酸アルミニウム、アニオン性紙力剤、カチオン性歩留剤を共添加して手すきシートを作製し、物性評価を行った。その結果、填料添加による紙力の低下が抑えられ、白色度はやや低下するものの、著しい紙の不透明性向上が達成された。これらの結果から、製紙スラッジ焼却灰は高白色度を求めない紙への不透明度向上、充填用に再利用できることが明らかになった。
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