研究分担者 |
橋本 岩夫 石川県農業短期大学, 農業工学科, 助教授 (20070849)
村島 和男 石川県農業短期大学, 農業工学科, 教授 (90081562)
上田 哲行 石川県農業短期大学, 教養部門, 教授 (30184930)
皆巳 幸也 石川県農業短期大学, 生物生産学科, 講師 (90290080)
田野 信博 石川県農業短期大学, 農業工学科, 助教授 (60026565)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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研究概要 |
農業用水が本来持っていた地域用水(環境用水)機能が、農村部でも水道の普及によって失われつつある.本研究は、都市部(金沢)と手取川扇状地の七ヶ用水の機能をアンケート調査をもとに比較検討した内容である.得られた成果は大要次の通りである. (1)手取川七ヶ用水地区における住民の地域用水評価‥農村地域の用水利用・維持状況を明らかにすると共に、CVMにより地域用水機能の経済評価を行った.(2)金沢市における農業用水の地域用水機能に対する市民意識・・金沢市内を流れる用水地区を対象に、市民の地域用水に対する考え方を調査し、景観保全、観光資源、生態系保全、環境保全、水質保全、治水,庄流雪、防火に対する評価が高かった.(3)農村と都市の地域用水に対する住民意識の単純比較・・用水の利用状況,役割に対する期待,改善点,維持管理問題,ホタルの問題を両地区で比較した。(4)CVMによる金沢用水の地域用水機能の経済評価・・CVMの代表的の手法であるターンブル法とプロビットモデルにより分析した.前者の方法では中位平均値は3625円,後者では3007円であった。(5)CVMによる七ヶ用水の地域用水機能の経済評価・・同様に,ターンブル法とプロビットモデルにより分析した.前者の方法では中位平均値は5444円,後者では4732円であり,両者とも七ヶ用水の方が高かった.(6)都市型と農村型地域用水機能の統計的性格・金沢用水では生産系用水機能が少ない反面,親水系・環境系用水機能が評価され,七ヶ用水ではこの反対である。(7)数量化理論による混住化地域住民と都市住民の意識の構造分析・・数量化理論3類による分析サンプルスコアによる都市・農村・混住化住民の分類、クラスター分析による分類をおこない,住民意識の類型化をはかった.このほか地域住民が用水からイメージする生物のた多様性,農業用水の水質と住民意識についても研究した.
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