研究課題/領域番号 |
12557017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤木 幸夫 九州大学, 理学研究院, 教授 (70261237)
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研究分担者 |
角尾 肇 明治乳業株式会社, ヘルスサイエンス研究所, 医薬品開発部長・研究者(研究職)
原野 友之 九州大学, 理学研究院, 助手 (80037275)
田村 茂彦 九州大学, 理学研究院, 助教授 (90236753)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2000年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | ペルオキシソーム / ペルオキシソーム欠損症 / 相補性群 / 病因遺伝子 / CHO変異細胞 / ペルオキシソーム形成因子 / AAAファミリー / 蛋白質-蛋白質間相互作用 / 膜タンパク質 / 患者解析 |
研究概要 |
1)ペルオキシソーム膜欠損性CHO変異細胞ZPG208に対する相補遺伝子PEX3のクローニングに成功、ペルオキシソーム欠損症相補性群G群の病因遺伝子であることを明らかにした。 2)ペルオキシソーム膜透過装置構成因子であるペルオキシンPex12Pに関し、C-末端部の亜鉛フィンガーRINGはPex12pの機能に必須であること、Pex5p, Pex10pなどと相互作用することを見出した。 3)未確認のヒト相補性群6群が相補性群C群(欧米4群、PEX6)と同一相補性群であることを見出した。従って、ペルオキシソーム形成異常症は12種の相補性群に分類されることになった。 4)PTS1レセプターであるPex5pには哺乳類ではPex5pSおよびPex5pL(S型配列215-216の間に37アミノ酸の挿入配列)が存在すること、Pex5pLはPTS2タンパク質輸送をPTS2レセプターPex7Pとの結合により担っていることを見出した。Pex5pLのPex5Pドッキング因子Pex14PおよびPex5P相互作用因子Pex13Pとの結合にはN末端側(1-243)に存在する7個のWxxxF/Ymotifsが必須であること、Pex7PとはPex5pL特異的挿入配列のN末端側約半分とさらに上流側27アミノ酸領域で結合することを明らかにした。さらにPTS1カーゴは膜透過装置構成因子のうちPex14Pを通過したのちPex13Pより手前で解離することも見出した。またPex7PのPTS2およびPex5pLとの結合にはほぼ全長が必要であること、RCDP患者(変異L292ter、G217R, A218V)およびZPG207(W221ter)由来Pex7pはいずれもPTS2およびPex5pLとの結合活性を失うことを明らかにした。 5)長年不明であった相補性群A群(欧米8群)の相補遺伝子として、CHO変異細胞ZPG167を用いた機能相補活性スクリーニング法により新規遺伝子PEX26のクローニングに成功した。これで、12相補性群のペルオキシソーム形成異常症のすべての病因遺伝子が解明されたことになり、全相補性群に対し出生前DNA診断が可能になるなど、その成果は高く評価されている。
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