研究課題/領域番号 |
12557029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅村 和夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20117360)
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研究分担者 |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60291267)
浅尾 裕信 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80250744)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2001年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2000年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | OX40リガンド / OX40L導入マウス / 間質性肺炎 / IBD / 抗DNA抗体 / OX40L欠損マウス / 自己免疫病 |
研究概要 |
OX40リガンド(OX40L)は我々が遺伝子単離した免疫分子で、TNFファミリーに属する。最近、我々はOX40L遺伝子欠損(KO)マウスを作製し、OX40Lが抗原提示細胞の機能に重要な役割を果たすことを明らかにした。抗原提示細胞上の機能分子がアレルギーや自己免疫発症に直接関与していることが示唆されている。昨年度、自己免疫病モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を用いて、OX40/OX40L系が自己免疫発症に重要な役割を担っていることを明らかにした。本年度は、OX40L遺伝子導入マウスが自然発症自己免疫様病変を呈することを明らかにした。 lck-proximal promoterに支配されたOX40Lを導入したC57BL/6系統マウスを3 lines樹立した。1 lineは生後9ヶ月目までに100%が間質性肺炎と炎症性腸疾患(IBD)を発症し、1 lineは80%に発症がみられた。他の1 lineは全く発症しなかった。これら3 lines間で、OX40Lの発現に大きな違いが見られた。発症する2 linesは末梢T細胞においてOX40Lの発現が見られ、特に、100%発症するlineにおいてはOX40L発現が強いことが分かった。また、発症がみられないlineでは、末梢T細胞でのOX40L発現がみられなかった。発症マウスにおいて、肺ならびに腸管組織へのCD4T細胞の強い浸潤が観察された。また、IgG3を除く総てのIgクラスのレベルが異常に高く、また、抗DNA抗体価も高いことが分かった。他方、OX40L導入BALB/c系統マウスやDBA1/Jマウスでは、末梢T細胞にOX40Lが発現しているにも関わらず、全く発症がみられなかった。以上の結果から、T細胞において、OX40Lを恒常的に発現させると、自己免疫様間質性肺炎ならびにIBDが誘発されることが明らかにされた。
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