研究課題/領域番号 |
12557035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中村 裕之 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (30231476)
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研究分担者 |
荻野 景規 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (70204104)
長瀬 博文 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (00251918)
中島 円 金沢大学, 医学部, 助手 (10324071)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | マイクロ波 / 生体影響 / 子宮胎盤循環 / 熱 / プロゲステロン / NK細胞活性 / 通信 / 妊娠 / 物理的環境刺激 / 電界 / 磁界 |
研究概要 |
近年の通信機器暴露の特性である変調波超低レベルマイクロ波を、シミュレーションできる装置を開発するために、0.01mW/cm^2以下のマイクロ波の発生装置である信号発生器、パワーアンプ、暴露部位としてのSholded TEM lincを多重に立体的に結線し、マイクロ波超低出力発生装置を開発した。この装置を用い、電子機器からの超低レベル変調波マイクロ波のモニタリングを再現した。2,10mW/cm2のマィクロ波暴露によるラット結腸温の90分値は、暴露前値と比べ、それぞれ0.98±0.12,3.70±0.15℃(平均値+標準誤差)の上昇を認めた。180分値は、それぞれ0.22±0.19,1.69±0.20℃の上昇となった。マイクロ波暴露時には、その熱作用によって子宮胎盤循環障害が生じ、結果として流産が生じることが知られている。10mW/cm2のマイクロ波に際しての子宮胎盤血流量減少は、非可逆的であるが、2mW/cm2のマイクロ波によってはその減少は、可逆的であった。Progesterone受容体抵抗剤のMifepristoneの前投与では、2mW/cm2の暴露によっても非可逆性の子宮胎盤血流量減少が生じ、その際のProstaglandin(PG)E_2の減少が認められた。また、NK細胞活性の低下は有意ではなかった。したがって、マイクロ波暴露によって生じる非可逆性の子宮胎盤血流量の減少は、ProgesteroneとPGE_2系の障害が中心となり、さらに細胞性免疫が関与するという内分泌的-免疫系機序が想定された。このため、変調波超低レベルマイクロ波の妊娠への影響の元では、内分泌的-免疫系のホメオスターシスが働くことが窺い知れた。
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