研究課題/領域番号 |
12557059
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北本 哲之 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20192560)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
|
キーワード | プリオン病 / プリオン蛋白 / トランスジェニックマウス / ノックインマウス / 濾胞樹状細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は、ヒト・プリオンの迅速なバイオアッセイ系の確率のために、従来の脳での異常プリオン蛋白の沈着によるマウスの発病を指標とするのではなく、リンパ装置の濾胞樹状細胞(FDC、Follicular Dendritic Cell)における異常プリオン蛋白の沈着を指標として迅速なアッセイ系を確率しようとするものである。今年度は、2種類の方法で遺伝子導入したマウスにおいて、FDCへの異常プリオン蛋白の沈着を検討した。トランスジェニックマウスでは、ヒト・プリオンを脳内に接種すると最短150日で発病するという高い感受性を示し、相同組換え法を利用したノックインマウスでも同様に150日で発病することが確かめられた。リンパ装置のFDCで陽性結果の得られたノックインマウスを使用して、腹腔内投与によって異常プリオン蛋白が何時から検出可能であるかを検討したところ、驚くべきことに30日以内で100%のノックインマウスで異常プリオン蛋白が検出されることが明らかとなった。ヒト化マウスの発病脳を用いて、限界希釈によって感染性をチェックしたところ、10^<-7>希釈の脳乳剤まで発病し、50%の致死量単位はlogタイターで、8.16 log LD_<50>/gramであった。そして、このFDCのバイオアッセイ法を利用すると、限界希釈による検討を加えた結果10^<-7>希釈でも感染性が検出できることが明らかとなった。つまり、このFDCのバイオアッセイ法は、従来の脳内投与で得られた感染性の希釈率を凌駕する感度を有することが明らかになったわけである。さらに、FDCのアッセイ法は、期間短縮という利点だけでなく、英国で問題となっている新型CJDにも有効であることを明らかとした。
|