研究課題/領域番号 |
12557064
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
堀内 正嗣 愛媛大学, 医学部, 教授 (40150338)
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研究分担者 |
慎山 浩史 ウェルファイド株式会社, 創薬研究所・創薬第二研究部, 主任研究員
浜井 盟子 愛媛大学, 医学部, 助手 (20180929)
岩井 将 (岩井 將) 愛媛大学, 医学部, 助教授 (00184854)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 血管リモデリング / 心肥大 / 転写調節因子 / 遺伝子導入 / レニン / LXR / RXR / c-myc / クローニング / 心血管リモデリング / エンハンサー / サイレンサー / C-myc / cAMP / おとり型核酸医薬(デコイ)療法 |
研究概要 |
レニン遺伝子の転写制御領域にエンハンサーとサイレンサーがオーバーラップした、新規の遺伝子配列を見いだし、CNRE (cAMP) Responsive and Negative Regulatory Element)と名付けた。CNREに結合する特異的転写因子を、Yeast One Hybrid Systemを用い、マウス腎臓cDNAライブラリーよりクローニングしたところ、ヒトLXR (liver X receptor)αと91%のホモロジーを有する、mLXRαを得たが、mLXRαは、レニン及びc-myc遺伝子発現に対して、RXR (retinoid X receptor)をヘテロダイマーとして必要とせず、mLXRαはcAMPにてレニン、c-mycの転写活性を促進した。しかし、mLXRαはCRE (cAMP responsive element)とは、結合せずCREB (CRE binding protein)とは、独立して作用することが明らかとなった。マウス大腿動脈にボリエチレンチューブをカフとしてまきつける血管傷害モデルを開発したのでこのモデルを用いて、mLXRα並びにレニン、c-mycなどの標的遺伝子発現の経時的変化、発現部位を検討したところ、mLXRαの発現増加に伴い、c-mycの発現が増加し、新生内膜が増殖する事を観察した。そこで、現在、mLXRα発現ベクター、mLXRα結合遺伝子配列をデコイ核酸として、局所投与し、血管リモデリングへの影響を調べるため、各種ベクターを検討中である。我々はさらに、AT2受容体欠損マウスに圧負荷心肥大モデルを作成し、AT2受容体欠損マウスでは、野生型マウスと比べ、冠動脈の肥厚、周囲の線維化が亢進されていることを観察している。この圧負荷心肥大モデルにおいてもmLXRαの発現が増加する事も観察され、mLXRαが心血管リモデリングに重要であること、さらに、遺伝子治療の標的となり得ることが示唆された。mLXRαが血管平滑筋細胞に与える影響を検討するため、mLXRα発現ベクターを培養血管平滑筋細胞に導入したところ、mLXRα単独の遺伝子導入では、通常の血清刺激では血管平滑筋増殖、細胞死に著明な影響が認められず、mLXRαの作用発現には、特異的なリガンドによる刺激、或いは、転写共役因子との結合が必要であることが示唆された。血管内皮細胞においても同様の結果であり、現在、血管平滑筋細胞、内皮細胞において、mLXRαの作用発現に影響を与える、特異的なリガンド、転写共役因子の同定中である。
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