研究分担者 |
辻田 麻紀 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10253262)
堂前 純子 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (70227700)
伊藤 仁一 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (60167260)
青塚 知士 グレラン製薬開発研究所, 化学研究グループ, 課長
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研究概要 |
アポリポ蛋白質と細胞によるHDL新生反応の機序とその生理的意義について、当該研究期間に以下のような研究成果を挙げた。HDL低下薬剤probucolによるHDL新生反応の阻害をマウスのin vivoで再現し、この反応がHDLの主要な生成源であること(BBA 1485:199,2000)、肝がHDL新生の主要な臓器であることを示した(ATVB 21:394,2001)。マウス単球白血病細胞RAW264でcAMPによるHDL新生反応はアポリポ蛋白質の結合の発現と平行し、DNAチップ解析でABCA1のmRNAは10倍増加した(Biochemistry 39:11092,2000)。THP-1や繊維芽細胞での検討から、HDL新生反応にはABCA1は必須ではなく、コレステロールをHDLに組み込むcaveolin-1(J.Lipid Res.41:1952,2000;JBC 277:7929,2002)やプロゲステロンに阻害される経路の役割が示され(BBA1532:173,2001)、星状細胞を用いてHDL新生の場に膜ラフトが示唆された(J. Lipid Res.41:894,2000)。ABCA1の強制発現細胞を用い、膜に於ける構造モデルを提示した(BBRC283:1019,2001)。以上の結果と見解は報告者の総説において言及・整理されている(BBA1529:231,2000)。
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