研究課題/領域番号 |
12557100
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森 正樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70190999)
|
研究分担者 |
宇都宮 徹 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30304801)
渋田 健二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (70253531)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2000年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
|
キーワード | センチネルリンパ節 / 微小転移 / 術中迅速遺伝子診断 / 術中迅速遺伝子診断法 / 消化器癌 / RT-PCR法 |
研究概要 |
当研究では1.消化器癌手術時の拡大または縮小郭清の指標となるセンチネルリンパ節(SLN)の同定2.SLNの微小転移診断3.術中迅速遺伝子診断法の開発4.SLNが予後に及ぼす影響の評価を行ってきた。 1.消化器癌手術時の拡大または縮小郭清の指標となるセンチネルリンパ節(SLN)の同定について 胃癌症例52例のうち従来の病理学的診断にてリンパ節転移陰性である30症例の微小転移状況の評価を行った。#7リンパ節がSLNとなりうるかという評価においては#7リンパ節が他の2群リンパ節転移状況を反映しうる結果を得た(偽陰性率:16.7%,正診率:88.9%)。 2.SLNの微小転移診断について 微小転移診断についてはヘマトキシリンエオジン(HE)染色法、免疫染色法、RT-PCR法の3者について検討を行ってきた。そこで従来のHE染色法のみによる評価に加え、免疫染色法、RT-PCR法による評価を併用することでSLNの転移陽性例の検出率を向上させることに成功した(SLN同定率:95→98%;Int. J, Oncol.16,1147-52 2000)。 3.術中迅速遺伝子診断法の開発について 従来のRT-PCR法による遺伝子診断では診断結果を得るのに約8時間要していた。現時点ではRNA抽出法の改善、リアルタイムPCRの導入にて診断結果を得るのに約75分と時間を短縮することに成功した。現在、新たなRNA抽出法からcDNA合成、リアルタイムPCR法による検出に至る手法を確立中であり、この手法が確立した際には診断結果を得るのに約50分となると推定している。 4.SLNが予後に及ぼす影響の評価について 胃癌症例52例のうち臨床病期がI, IIで絶対的治癒切除を行うことができた症例28例に関して#7リンパ節の転移状況(RT-PCR法にて診断)と予後に関しての解析を行ったところ、転移陽性例は陰性例に比べ有意に予後不良となることが明らかになった。
|