研究課題/領域番号 |
12557104
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岡 正朗 山口大学, 医学部, 教授 (70144946)
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研究分担者 |
山本 光太郎 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (50304481)
吉野 茂文 山口大学, 医学部, 助手 (60294633)
硲 彰一 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50253159)
矢原 昇 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (80346569)
上野 富雄 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (70284255)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 膵癌 / CTL / 細胞療法 / 癌ペプチド / 癌ワクチン療法 / 樹状細胞 / MUC1 / ペプチド療法 |
研究概要 |
(1)膵癌切除例におけるMUC1-CTL療法: 膵癌切除例に術後7日以内に、MUC1-CTLを静脈内投与し、その効果を検討した。治癒切除15例(stage III:4例、stage IVa:8例、stage IVb:3例)に行い、14例には肝転移再発を認めなかった。1年以内に死亡した3例では、急速な局所再発により死亡した。最長、48ヶ月生存中である。1年生存率は80、2年生存率は21.4%であった。以上より、膵癌治癒切除例に対する術後細胞療法は、有意に肝転移を抑制し、短期間の予後を改善することが明らかとなった。 (2)癌ペプチドワクチンの毒性と安全性および免疫反応性(第I相試験): HLA-A24あるいはHLA-A02の切除不能あるいは再発膵癌患者を対象に、新細胞性免疫定性法にて反応を認めるペプチドワクチンを判定し、最大4種類のペプチド3mgと不完全フロインドアジュバンドを混和したペプチドワクチンを2週間間隔で3回投与して、安全性を確認すると共に、臨床効果や免疫反応について検討した。予定10例を終了し、毒性に関しては、局所発赤・腫脹が7例で全てgrade Iであり、発熱が7例と全てgrade II以下、grade Iの食欲不振を2例に認めた以外は副作用を認めず、安全性が確かめられた。なお、ペプチド投与回数が増加すると、大腿部皮下の左右交互に投与したにも関わらず、投与反対測の前回投与部位に発赤を認めたことから、ペプチドに対する免疫が成立していることが強く示唆された。臨床効果に関してはNC3例、PD7例であり、NCの1例に14ヶ月の生存を認め、現在も生存中である。肝転移には効果を認めなかったが、リンパ節再発や局所進展に効果がある傾向を認めた。
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