研究課題/領域番号 |
12557118
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
毛利 資郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40117271)
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研究分担者 |
吉良 潤一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40183305)
北本 哲之 東北大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20192560)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | プリオン / 感染性 / バイオアッセイ / CJD患者 / 血液 / CJD / 感染症 / プリオン感染力価 |
研究概要 |
われわれはヒトプリオン蛋白遺伝子を導入することにより、ヒト型のプリオン蛋白質を産出する新しい遺伝子導入マウス(Ki-ChM)を作製した。このモデルマウスはヒト・プリオンに対して高い感受性を示した。さらに、濾胞樹状細胞(FDC)による早期診断も可能となった。 まず、ヒト・プリオンに対するKi-ChMマウスの感受性を調べるために孤発性CJD患者の脳乳剤の希釈実験により、感染価を求めた。その結果、このマウスを用いた孤発例ヒト脳のグラム湿重量あたりの感染価(LogLD50)は6.6であった。 次に、このマウスを用いたFDCによる早期診断システムにより、血液のフィブリノゲン分画よりも、まず、CJD患者血清あるいは脳脊髄液(CSF)における感染性の検出を試みた。具体的には、孤発性CJD患者由来の脳脊髄液(CSF)2例、血滴4例、正常人血清2例をKi-ChMマウスの腹腔内に接種後、75日後の脾臓やリンパ節のFDCについて異常なプリオン蛋白質の沈着を調べた。その結果、感染性を明確に否定する結果は得られなかった。そこで、それぞれのマウスの脾臓から10%乳剤を作製し、感受性の高い脳内に継代接種し、バイオアッセイを行っている。 また、CSF2例については直接脳内接種も行っており、550日を経過しているが、発症は認められておらず、継続実験観察中である。したがって、現時点でCJD孤発例患者6例の脳脊髄液あるいは血液において感染性は認められていない。われわれは、Ki-ChMマウスより高感受性のマウスを開発中であり、集められた貴重なCJD患者血清は開発中のマウスをもちいて感受性試験を継続する予定である。
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