研究課題/領域番号 |
12557214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
菅原 一幸 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (60154449)
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研究分担者 |
三上 雅久 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (20330425)
山田 修平 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (70240017)
北川 裕之 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (40221915)
中島 元夫 ノバルティスファーマ(株), 筑波研究所・研究本部, 主席研究員
野水 基義 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00311522)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ヘパラン硫酸 / ヘパリン結合性増殖因子 / ヘパラナーゼ / 癌転移 / コンドロイチン硫酸 / EXT癌抑制遺伝子 / 糖転移酵素 / アミロイド前駆体タンパク質 / X線結晶構造解析 / ガン抑制遺伝子 / 増殖因子 / EXT / ヘパリン / エンド-beta-グルクロニダーゼ / 硫酸化オリゴ糖 / ラミニン / シンデカン / グルコサミン-3硫酸 / 癌抑制遺伝子 / 遺伝子構造 |
研究概要 |
研究成果は、3種類に大別できる。 第一に、ヘパラン硫酸の分解を介して癌の浸潤や転移のメカニズムに深く関与するヒトのヘパラナーゼの基質特異性を解明し、癌の早期発見のための診断法の基盤となる知見を得た。 第二に、ヘパラン硫酸の重合化反応にEXT1/EXT2複合体に加えて、コアタンパク質あるいはそれに相当するアグリコンが必要であることを明らかにし、それまで達成されていなかったin vitroでの組み換えタンパク質による長鎖ヘパランの合成を達成した。また、同じEXT遺伝子ファミリーに属する糖転移酵素EXTL2の結晶構造解析に始めて成功し、ヘパラン硫酸の合成メカニズムの解明の突破口を開いた。 第三に、ヘパラン硫酸をco-receptorとして機能する、いわゆるヘパリン結合性増殖因子の多くのタンパク質が、E 二糖単位を含む特殊なコンドロイチン硫酸とも特異的に相互作用し、ヘパリン結合性増殖因子の機能発現のメカニズムに関与している可能性を指摘した。これらの研究によって、これまで注目されていなかったコンドロイチン硫酸を用いたヘパリン結合性増殖因子の機能調節による癌治療薬の開発を目指す、新しい研究分野が開拓された。さらに、グリオーマ細胞で合成されたアミロイド前駆体タンパク質アピカンに結合しているコンドロイチン硫酸鎖は、神経細胞で発現させたコンドロイチン硫酸鎖と異なり、E 二糖単位を含み、ヘパリン結合性増殖因子と特異的に結合することを示し、グリア細胞の合成するアピカンのコンドロイチン硫酸が神経細胞の機能を調節している可能性を指摘した。
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