研究課題/領域番号 |
12557226
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
細谷 健一 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (70301033)
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研究分担者 |
河津 剛一 参天製薬, 眼科研究所・動態研究グループ, マネージャー(研究職)
帯刀 益夫 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10099971)
片山 和憲 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (70126514)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 血液網膜関門 / 条件的不死化細胞株 / 共培養 / system xc^- / LAT1 / Muller細胞 / GLUT1 / vitamin C / TR-MUL細胞 / 内側血液網膜関門 / 酸化的ストレス / TR-iBRB細胞 / アミノ酸輸送 / TAUT / 浸透圧 / Muller細胞株 / GLAST / 培養細胞株 / 眼 / ペリサイト株 / α-smooth muscle actin / intercellular adhesion molecule-1 |
研究概要 |
温度感受性SV40T抗原遺伝子導入ラット(tsA58 TGラット)からin vivoの内側血液網膜関門と同程度の輸送活性を有する内側血液網膜関門培養細胞実験系を開発することを目的とした。tsA58 TGラットからin vivoの内側血液網膜関門機能を保持した条件的不死化網膜ペリサイト株(TR-rPCT)およびMuller細胞株(TR-MUL)を樹立することができた。さらに、先に樹立した条件的不死化網膜毛細血管内皮細胞株(TR-iBRB)とTR-rPCT細胞およびTR-MUL細胞とを共培養することで、血液網膜関門の機能発現に重要な影響を与えることを明らかとした。TR-rPCT細胞とTR-iBRB細胞の接触系における共培養で、あるいはTR-rPCT細胞培養液の濃縮液においてTR-iBRB細胞を培養することで、TR-iBRB細胞の増殖抑制効果を見いだした。網膜ペリサイトから分泌されている液性因子がPKC介在型p44/42MAPKシグナリングを抑制することによって網膜毛細血管新生を制御しているメカニズムが示唆された。さらに、内側血液網膜関門においてsystem xc^-が機能し、抗酸化物質の前駆アミノ酸であるL-cystineの網膜内輸送の生理的役割を明らかとした。TR-iBRB細胞およびTR-MUL細胞においてsystem xc^-を構成するxCTおよび4F2hcの発現が示され、xCT遺伝子およびタンパクはdiethyl maleateを用いた酸化的ストレス条件下において誘導されることが示された。網膜内における抗酸化物質としてはvitamin Cが重要な働きをしているが、TR-iBRB細胞およびTR-MUL細胞においてGLUT1が発現機能し、vitamin Cの酸化型であるdehydroascorbic acidを輸送していることを明らかとした。さらに、TR-iBRB細胞を用いた解析から内側血液網膜関門には中性アミノ酸を輸送するLAT1が発現、機能していることを明らかとした。以上のことから、tsA58 TGラットから内側血液網膜関門の培養細胞実験系を確立することができ、これらの細胞培養実験索を用いて内側血液網膜関門における輸送機構を明らかにすることができた。
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