研究課題/領域番号 |
12558018
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
教科教育
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩井 正浩 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80036392)
|
研究分担者 |
アルバレス ホセ (アルバルス ホセ / アルパレス ホセ) 英知大学, 文学部, 助教授 (30278767)
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 助教授 (30215024)
樋口 昭 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60015287)
川内 由子 四国大学, 短期大学部, 講師 (20224727)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | わらべ歌 / 子どもの遊び歌 / お手合わせ歌 / なわとび歌 / じゃんけん歌 / お手玉歌 / 子ども集団 / 学級崩壊 / 遊び歌 |
研究概要 |
2000〜2003年度の調査・研究によって得られた成果は以下の通りである。 (1)意識調査における「遊びと歌の伝承」の分析結果から、子ども集団の形成、タテ関係の構成、遊び時間の確保、遊び場所、伝承構造(3世代同居)など、子どもの遊びと歌を成立させる要因が厳しい状況にあることが判明した。また、2001年より調査対象として導入した「パソコン体験」は86%に達しており、学習塾通いとあわせて、野外での集団遊びの機会が大幅に制限されてきている。 (2)ジャンル別では、「となえうた」の動植物・自然・天体気象を対象とした遊び歌はほぼ消滅。替え歌・数え歌・尻取りうた、中でも辛辣な悪口歌や、巧みな数え歌が姿を消した。 (3)絵かき歌は、元来、即興的創造性を発揮するジャンルであったが、テレビ映像を模倣する絵が、歌を伴わないで描かれる状況となっている。 (4)遊び歌の中で、「じゃんけん歌」と「お手合わせ歌」は即興性に富んでおり、今後とも伝承と創造が期待できる。 さらに、近年では学級崩壊が小学校レベルで進行してきている。そこでは授業が成立しないだけではなく、子ども集団が脆弱化・崩壊の危機に見舞われている。これらの要因が、子どもの遊び歌を減少させる要因となっている。ただ、遊びが何らかの形で誘発された場合、子ども達は彼ら本来の天衣無縫な表現が可能であることも確認できた。このことから、子どもは基本的に遊びを希求していることであり、遊び時間・場所・タテ関係など子ども集団の成立条件が満たされれば、遊びが蘇るものと結論できる。
|