配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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研究概要 |
X線CT撮影装置の発展により,高い空間解像度のCT像が高速かつ簡便に得られるようになってきた.この利点を積極的に利用した診断支援手法の開発が望まれている.今年度は,X線CT像を用いて計算機上で人体の仮想的な変形を行なうことによる診断支援の手法を開発・検討した.また,仮想変形の基礎となる臓器抽出アルゴリズム,および基礎的画像処理アルゴリズムの開発も行なった.要点を以下に示す. 1.小児臀部CT像を用いて仮想的な切開を行なうことにより,術前計画に応用した.さらに,従来の切開後形状生成法を改善し,実際の手術時の術野の形状をより忠実にシミュレートできるようにした. 2.胃壁の厚みを考慮することにより,実際の胃の展開標本に近い形状の仮想展開像の作成手法を開発した.術前計画,および診断支援への応用が考えられる. 3.前立腺針生検において,最適な生検針の本数,および穿刺角度を推定するためにX線CT像から得られた前立腺領域を用いたシミュレーションを行なった. 4.X線CT像からの臓器抽出手法として,胸部大動脈,腹部大動脈,気管支,および肝臓に対する手法を開発した.これらの手法で得られる臓器領域を用いて病変の診断・治療などへの応用が期待できる. 5.上記の変形手法,および抽出手法の基盤となる画像処理アルゴリズムの開発と実際の医用画像に適用した際の性質の解析を行なった.これにより3次元ボロノイ領域の境界面と葉間胸膜,および肺区域が密接な関係を持っていることが明らかになった.
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