研究課題/領域番号 |
12558078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
裏出 良博 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究部長 (10201360)
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研究分担者 |
井上 豪 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20263204)
江口 直美 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 副部長 (10250086)
早石 修 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究員 (40025507)
甲斐 泰 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029236)
望月 貴年 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究員 (40263933)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2001年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2000年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | プロスタグランジンD2 / トランスジェニックマウス / 好酸球 / Th2サイトカイン / 結晶構造解析 / 酵素阻害剤 / アレルギー / 睡眠 / 肥満細胞 |
研究概要 |
プロスタグランジン(PG)D_2は、睡眠誘発や痛覚修飾などの中枢作用を示し、同時に炎症メディエーターとして肥満細胞やTh2細胞から放出される。我々は、それぞれ中枢神経系と免疫担当細胞に局在し、睡眠調節や炎症反応に関与するPGD_2の生合成を行なうマウス・リポカリン型PGD合成酵素(PGDS)およびヒト・造血器型PGDSの遺伝子組換え型酵素の結晶化に成功した。そして、高エネルギー研究所及びSPring-8放射光施設でのX線結晶回折データの収集を行い、リポカリン型PGDSは、1種類の阻害剤との複合体の結晶化に成功し、2.5Å分解能の電子密度図を得た。一方、造血器型PGDSは、経口投与での有効性を確認したHQL-79を含む4種類の阻害剤を用いて、それぞれのMgあるいはCaイオン複合体の結晶化とX線結晶回折データの収集に成功し、1.2から1.8Åの高分解能で三次元構造座標を決定した。そして、部位特異的変異法により、両PGDSの活性中心アミノ酸残基を同定した。同時に、ヒト・リポカリン型およびヒト・造血器型PGDSを大量発現するTGマウスの機能解析を進め、ヒト・リポカリン型PGDS-TGマウスが尾先端への痛覚刺激により、脳内PGD2量の増加を伴う一過性の徐波睡眠発作を起こし、抗原誘発肺炎症モデルにおいて、両TGマウスがPGD2の過剰生産によるアレルギー反応の増悪を示す事を見出した。これらの実験系は、PGDS阻害剤に基づく「居眠り防止薬」や「抗アレルギー薬」等の医薬品開発のin vivoスクリーニングに有効である。
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