研究課題/領域番号 |
12558110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
岡元 孝二 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (40122618)
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研究分担者 |
前田 衣織 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (50311858)
甲斐原 梢 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (90080564)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | エラスチン由来ペプチド / 自己集合能ペプチド / リン酸化ペプチド / 自動変換ペプチド / コアセルベード液滴 / 脱集合 / ミクロン微粒子 / エラスチン / 分子集合 / 薬物放出制御システム |
研究概要 |
平成12年度から平成14年度までの3年間及び平成15年度(1年間延長)の計4年間の研究成果の概要を述べる。まず平成12年度は自己集合能をもつペプチド配列Val-Pro-Gly-Val-Gly及び細胞と相互作用するペプチド配列Val-Gly-Val-Ala-Pro-Glyの2種ポリマーであるpoly(Val-Pro-Gly-Val-Gly)及びpoly(Val-Gly-Val-Ala-Plo-Gly)を作製した。これらのポリマーの自己集合特性を検討したところ、poly(Val Pro-Gly-Val-Gly)のみが自己集合と脱集合が一致する完全可逆性の自己集合特性を示した。平成13年度は上記のVal-Pro-Gly-Val-Gl配列を基盤して、上記のVal-Gly-Val-Ala-Plo-Gly配列を1/10当量及び1/50当量導入した2種のランダムコポリマーpoly[(Val-Pro-Gly-Val-Gly),0.1-0.02(Val-Gly-Val-Aia-Pro-Gly)](以下hp10及びhp50)を作製し、自己集合特性を検討したところ、いずれも自己集合能が低く、薬物包含用担体には適さないことがわかった。平成14年度は上記のVal-Pro-Gly-Val-Gly配列を基盤して、上記のVal-Gly-Val-Ala-Pro-Gly配列を導入しリン酸化酵素によってリン酸化を受けるペプチド配列Arg-Gly-Tyr-Ser-Leu-Gly叉は経時的にAsnがAspに変換する時間依存性ペプチド配列Gly-Ser-Asn-His-Glyを付加したランダムコポリマー(hps叉はhpn)の作製を検討したが、Arg-Gly-Tyr-Ser-Leu-Gly配列及びGiy-Ser-Asn-His-Gly配列の合成が、副反応物が生じるなど非常に困難であったため、平成15年度に合成方法を再検討して再度挑戦し、作製に成功した。hps及びhpnのいずれも完全可逆性ではないが、自己集合と脱集合が観察された。poly(Val-Pro-Gly-Val-Gly)の自己集合による液滴サイズは約1〜2μmであり、その微粒子マトリックスに包含させた薬物の放出を検討したところ、比較的短時間での薬物放出が観察された。今後はhps及びhpnの微粒子マトリックスからの薬物放出についても検討する予定である。
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