研究課題/領域番号 |
12559001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾鍋 史彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40012025)
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研究分担者 |
磯貝 明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40191879)
江前 敏晴 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40203640)
倉田 俊彦 東京大学, 静岡県・富士工業技術センター, 主任研究員
吉崎 学 東京大学, 静岡県・富士工業技術センター, 技師(研究職)
日吉 公男 静岡県富士工業技術センター, 主任研究員
深沢 博之 静岡県環境衛生科学研究所, 東部支所, 副主任(研究職)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 不織布 / マニラ麻 / レーヨン / 介護シーツ / 圧縮弾性率 / 摩擦係数 / 引張変形分布 / 吸水性 / ウォータージェット / 面内変位分布 / 介護 / 摩擦感 / 紙 / パルプ / ざらつき / 繊維配向 / 引張強度 |
研究概要 |
本研究は、介護システムが社会の重要な一分野になっている今日、快適な肌触りを持ち、環境にもやさしい介護用品の開発を目的とした。ウォータージェット不織布の構造では、エックス線回折図から繊維はMD方向に配向することが分かった。WJ処理水圧の増加、ノズルプレート角度の減少に伴いMD方向への配向が大きくなった。マニラ麻パルプとレーヨンの混抄不織布にプラスチックフィルムをラミネートし、介護用シーツ試作品とした。不織布面は、レーヨンに対しマニラ麻の配合率を上げると滑りやすく、ざらついた面になった。フィルム面は、PUよりPEの方が滑りにくく、エンボス加工は効果がなかった。これらは、次の手触り感の官能検査結果と一致した。マニラ麻の多い介護シーツは表面が平滑であるにも関わらず、繊維間結合が強くて固いためにざらつき感が感じられる、との評価であり、曲げに強いためシワやヨレが起きにくくなると予測された。施設で試用してもらったところ、シワやヨレが起きやすく、滑りやすくて困るが、使用直後から感じる暖かさがあるなど肌触りはよかった、という評価であった。同混抄不織布の引張変形伸びの2次元分布と吸水速度測定を行った。MD方向に引っ張るとCD方向に座屈しながら収縮し、マニラ麻の比率が高いと、大きい周期で座屈した。CD方向に引っ張ると、引張方向にほぼ均等に伸びたが、マニラ麻の比率が高いと、ところどころ破壊が起きる部分だけがよく伸びた。マニラ麻100%試料よりもレーヨンを配合した不織布の方が速い吸水を示した。ラミネート加工により吸水速度が下がった。製造工程上の制約から、原料はマニラ麻及びレーヨンの繊維に限定されたが、これらを原料とする不織布介護シーツの試作品を得ることができた。今後、古紙パルプを利用した不織布製品の開発などが、本研究の発展段階として期待される。
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