研究課題/領域番号 |
12571001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
塩尻 和子 筑波大学, 哲学・思想学系, 助教授 (40312780)
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研究分担者 |
池田 裕 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (70151305)
荒木 美智雄 国士舘大学, アジア・日本研究センター, 教授 (60103032)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2003年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | イスラーム / 宗教復興主義 / 政教一致 / 民衆宗教 / イスラーム原理主義 / 旧約聖書 / 聖書 / 宗教と平和 / イスラームの人間観 / ハサン・トラービー / イスラームの女性 / エチオピア教会 / 死海写本 |
研究概要 |
本研究は現代イスラーム世界における宗教復興主義思想を宗教学の視点から総合的に把握することを目指して、4年間の海外調査をおこない、宗教復興主義がかかえる困難な問題や矛盾を目前にして、現実の生きた宗教としてのイスラームの全体像を検討し、関連する諸思想との比較検討をおこなってきた。また、現代イスラーム思想の宗教学的な考察を機軸として、さまざまな国・地域の一般のイスラーム教徒が培ってきた多様な世界観、救済観、人間観を調査・分析し、イスラーム原理主義の真相とその将来像を検討するという目的も、初年度のエチオピア調査、南アフリカでの国際宗教学会参加、2年間のアラブ首長国連邦調査、最終年度のリビア調査などで達成できた。 代表者はとくにイスラーム神学思想を基盤として、現代イスラーム社会の民衆意識と女性問題を調査の主眼としてきたが、その成果は「イスラームの人間観」や「現代イスラームと女性」「ジハードとは何か」「イスラームの平和とはなにか」などの多くの論文として発表することができた。 当研究の期間中にアメリカにおける9,11のテロが起こり、世界の耳目がイスラームに対して「危険な宗教」という偏見をもって注がれることもあったが、それ以上にイスラームについての関心が世界的に高まったことは、当研究を強力に後押しするものとなった。テロ事件は残念なことであるが、イスラーム諸国においても反テロリズムの意識から、宗教間対話や文明間対話への関心が急速に高まり、多くのセミナーや活動が催されるとともに、イスラーム復興主義について質の高い研究書が相次いで出版されたことなどは、本研究の重要性を証明するものとなった。
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