研究課題/領域番号 |
12571012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
有本 章 広島大学, 高等教育研究開発センター, センター長 (00030437)
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研究分担者 |
別府 昭郎 明治大学, 文学部, 教授 (70062015)
山野井 敦徳 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (80019067)
江原 武一 京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (00012568)
金子 元久 東京大学, 大学総合教育研究センター, 教授 (10185936)
山本 眞一 筑波大学, 大学研究センター, センター長 (10220469)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 大学像 / 戦略的組織改革 / 国際比較研究 / 管理運営組織 / 財政 / 大学評価 / 6カ国教育研究プロジェクト / 学長サミット |
研究概要 |
本研究は実績報告書に記したように各種の成果を得た。特に国内外の主要関連資料収集、国内外への訪問調査、国際会議(6カ国教育研究プロジェクト、学長サミットなど)への出席、研究会の開催などによって、主として報告書「21世紀の大学像構築と戦略的組織改革の国際比較研究」に集約した研究成果を得た。第1に、「大学像の構築」の側面から見た成果の概要は次の通りである。 1.世界各国において社会変化(グローバル化、市場原理化、知識社会化など)による大学改革及び大学像構築への期待が高まっていることが認められた。 2.各国の高等教育システムでは、各層(国家政府、大学機関、運営単位)の有機的連関によって大学像の構築が課題になっていることが判明した。 3.システムのモデル別比較によると、ヨーロッパ大陸、イギリス、アメリカ、日本などのモデル間に改革や大学像構築への動きの相違がみられることが明らかになった。 4.現在のアジアのシステム(シンガポール、中国など)では、概してアメリカモデルの移植が見られることが判明した。 さらに、第2に「戦略的組織改革」の側面から見た成果の概要は次の通りである。 1.組織的側面の改革を国際比較によって調査した結果、各国の高等教育システムの側面の構造変化と対応しながら、概して合理化を追求する方向へ動いていることが判明した。 2.大学組織の運営単位は、企業組織とは異なり「組織的アナーキー」を特色としており、それを通じて学問発展の最先端の開拓を模索していることが明らかになった。 3.現在の世界の戦略的組織改革は、概して企業組織の経営、制度的自律性の欠如、官僚制化の進行へと展開されていることが認められた。 4.このような動きを通して、世界的に「説明責任」志向の動きと「学問の自由」を標榜する伝統的大学との葛藤が深まっていることが判明した。
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