研究課題/領域番号 |
12571024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
阿部 健一 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 助教授 (80222644)
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研究分担者 |
足立 明 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90212513)
田中 耕司 (田中 耕二) 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (10026619)
海田 能宏 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (00026452)
柳澤 雅之 京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (80314269)
湯本 貴和 京都大学, 生態学研究センター, 助教授 (70192804)
桜井 弓躬雄 (桜井 由躬雄) 東京大学, 大学院・人文社会系, 教授 (80115849)
池本 幸生 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (20222911)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 開発言説 / メコン流域 / グローバリゼーション / 地域研究 / 環境 / 開発 / 国際河川 / 中国南下政策 / 歴史的構築 / 開発援助 / エコ・エクノロジー / 政治力学 / 環境言説 / 開発と環境 |
研究概要 |
パイロットかつコーディネート・プロジェクトと位置づけた本研究で、計画通り二つの国際シンポジウムを開催した。ただし、トピックスは、当初のメコン開発の歴史的変遷に比重を置いたものから、地域的差異の今日的現状を明らかにし、将来への具体的な課題を模索するものへと変更した。今日のメコン開発は、過去のメコン川委員会のメンバー国で形成される下流域主体のものから、雲南(中国)をも含んだ広域のメコン流域を対象にしたものに拡大したが、本プロジェクトでの研究調査の過程で、中国と下流域各国の対立と共存の構図の中で開発の将来図を描くことに、地域研究的アプローチが重要な役割を果たすと思われたためである。 最初のシンポジウム「Mekong River Development Viewed from Yunnan, China」では、5名の中国若手研究者を招聘、今日の雲南におけるメコン流域開発の展望と問題点の報告を受けた。中国のメコン開発が、ダム建設に伴う環境の変化や人の移住に関心を払いつつも、あくまで経済開発を優先したものであること、さらに下流域への環境面での配慮がまったく欠けていることなどを再確認した。 2回目のシンポジウム「Mekong Spirit : The Cliche in New Concepts」は、流域国からの研究者が参加しやすいバンコクで開催した。第一回目のシンポジウムの結果をうけて、中国を含む流域各国の現状と課題に関する16の報告がなされた。現在メコン開発は、資金力のあるアジア開発銀行や世界銀行が主導し、トップダウンで行われている。そこでは、地域の違いを理解したうえでそれを克服しようとする精神ではなく、広域かつ包括的な経済発展のための合理的な道筋が重視される。本シンポジウムでは、開発を再び地域(ローカル)に立脚した視点で見直し、なおかつ共通の課題を探ることを目的とした。
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