研究課題/領域番号 |
12571025
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
清水 昭俊 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30009758)
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研究分担者 |
関根 久雄 筑波大学, 社会科学系, 助教授 (60283462)
中原 ゆかり 愛媛大学, 法文学部, 教授 (00284381)
棚橋 訓 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (50217098)
風間 計博 筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (70323219)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 太平洋島嶼部 / オセアニア / 労働移民 / 文化変化 / 多文化主義 / 民族摩擦 / 日系移民 / 先住民 / 太平洋島嶼国 |
研究概要 |
全4年度にわたる本研究の全体としての研究成果は以下の3点にまとめられる。 本研究は太平洋島嶼部において、移民の主要な潮流(島嶼部小国家群から先進経済への移民)と並行して見出される小地域内の移民・移住に注目し、日本において初めて組織的な情報を収集した。本研究は、この面で、太平洋島嶼部住民の移民経験について既存の主要な理論的枠組みからは漏れ落ちてきた事象を明らかにし、太平洋島嶼部住民の移民について、学術的な認識を充実させるものである。 第二に、移民(人の大量移動)が派生させる現象である移民と(彼らの移住先地域の)先住民との関係に関連して、ニュージーランドにおける先住民マオリと白人移民、太平洋諸島民の三者間関係にアプローチした。ソロモン諸島国国内の移民と先住民の間に生じた民族紛争についても知見を得た。 第三に、本研究でアプローチした移民現象について共通に、「移民」概念では捉えきれない社会的広がりを認識した。移民が出身地との間で椎持発展させている社会関係の多様な形態を観察し、移民つまり人の大量移動が、社会の分裂-故地の社会と移動した人々の社会との分裂-であると同時に、双方の空間を覆う社会的ネットワークの拡大であり、個々人にとって生活空間の選択枝を増大させると同時に、移民を送り出す(送り出した、または送り出しつつある)社会にも変化をもたらす多元的な現象であることを指摘した。
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