研究課題/領域番号 |
12571027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
塚田 誠之 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (00207333)
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研究分担者 |
吉野 晃 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60230786)
韓 敏 国立民族学博物館, 博物館民族学研究部, 助教授 (10278038)
長野 泰彦 国立民族学博物館, 民族学研究開発センター, 副館長・教授 (50142013)
長谷川 清 文教大学, 文学部, 教授 (70208479)
武内 房司 学習院大学, 文学部, 教授 (30179618)
田村 克己 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (40094156)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2003年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 中国 / 東南アジア大陸部 / 国境地域 / 少数民族 / 漢族 / 社会変動 / 文化変化 / 伝統文化 / 民族文化 / 人口移動 / 流通 / 観光 / 文化運動 / 社会変化 / 文化変容 / 辺境貿易 / 民族語 / 観光開発 / 民間信仰 / 歴史 / 跨境民族 / 多数派民族 |
研究概要 |
中国と東南アジア大陸部の国境地域において、経済・文化交流が急速に進行するなかで近年大きな変化が起きている。まず、中国側において観光化現象が顕著に見られる。それにともない、雲南のタイ族の場合、観光化された特定の集団と他との格差が生じている。雲南の漢族の場合、従来国家によって封建的として否定された施設(宗祠)が文化遺産として再評価されている。広西では観光を民族の文化復興に役立てようという動きもある。 次に、国境を越える人とモノの移動が見られる。ベトナムのヌン族は中国広西からかつて移住し、同系のチワン族と共通点が多く見られるが、両者の交易や交流は国境を越えて行われている。国境を相対化するような動きとして19世紀末20世紀初、雲南産アヘンがベトナム方面へ流通し、山地少数民族が国境を越えて経済・政治活動を行った背景がある。 さらに、民族の社会・文化に変化が生じている。雲南のタイ族の場合、上座部仏教儀礼の変化、世代間の文化の断絶が顕著になっている。社会変動・文化変化や世代間における断絶という点は広西のチワン族にもあてはまる。タイのヤオ族の社会においては核家族化現象、祭祀組織の変化が生じている。文化変化はミャンマーのカチン語やカレン語など言語の面でも生じている。なお、変化のありようは中国側と東南アジア側とで一様ではなく、ベトナム北部の少数民族は中国の民族と比べて文化変化の速度が遅く、自民族の独自性をより濃厚に保持している。 文化変化が生じる反面で民族の伝統文化が強調される現象も見られる。中国の漢族の父系血縁集団「宗族」の結びつきの強化、タイのヤオ族における若い世代での漢字習得を主体とする「文化復興」の動き、ベトナムのターイ族のもとでの伝統文字を伝えようとする動きがある。このように調査研究を通じて国境地域における民族の社会・文化の最新の動態を把握することができた。
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