研究課題/領域番号 |
12572003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
園田 茂人 中央大学, 文学部, 教授 (10206683)
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研究分担者 |
山田 真茂留 立教大学, 社会学部, 助教授 (20242084)
宮野 勝 中央大学, 文学部, 教授 (30166186)
山中 速人 中央大学, 文学部, 教授 (80191360)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 韓国 / 台湾 / 中国 / 質問票調査 / インタビュー調査 / 取引国イメージ / 越境ビジネスマン / 比較研究 / 日系企業 / コミュニケーション / 認識ギャップ / 国際研究者交流(中国・韓国・台湾) / ケース・スタディ / 長江流域 / 対象国イメージ / 外資系企業 / アイデアの交換 / 双方向的研究 / 台湾人マネジャー / 日本人イメージ / 情報共有 / 意思決定 / 日本人との距離感 |
研究概要 |
この3年プロジェクトで行った実地調査は合計4種類。台湾の日系企業で働く現地従業員を対象にしたインタビュー調査(平成12年)、中国の日系・韓国系・台湾系企業で働く現地従業員を対象にした質問票調査(平成13年)、中国でビジネスを展開している日本人・韓国人・台湾人のビジネスマン(平成13年)、それに韓国と台湾の日系企業で働く現地従業員を対象にした質問票調査(平成13〜14年)がそれである。これらのデータを用いた細かな比較分析の結果については、調査プロジェクトに従事した海外共同研究者とともに今後つめねばならない点も少なくないが、現時点で発見された点について、以下、簡単に記すこととする。 第一に、日系企業に勤務する東アジアの現地従業員は、それぞれの社会的文脈やみずからの個人的な経験から日系企業で働くことの意味を解釈し、日本人を評価している。これを「発見」と呼ぶにはあまりに陳腐かもしれないが、やはり、こうした個別性・特殊性を抜きに越境ビジネスマンの取引国イメージを論じることはできない。 第二に、中国に進出した日系、韓国系、台湾系で働く現地従業員の考え方や、逆に日本人、韓国人、台湾人のビジネスマンには、共通した点とそれぞれに異なる点がある。その詳細については、報告書を参照してもらいたいが、たとえば、中国でのビジネスに「人間関係」が大きな影響を与えているという基本的な認識では、日本人であれ、韓国人・台湾人であれ、大きな違いはない。 最後に、ビジネス経験の長い者ほど、さまざまな摩擦を経験しながらも、相手国に対する直接的な悪感情や悪評価を表出しない傾向にある。今回の調査の中でもっとも印象的な発見の一つに、韓国と台湾の日系企業で働く現地従業員の8割以上は、「ビジネスと歴史は別物だ」とする認識をもっていたことである。これが、マスコミを中心とした一般的な理解とは一致しない点は言うまでもない。
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