研究課題/領域番号 |
12573011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
磯崎 行雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90144914)
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研究分担者 |
川幡 穂高 独立行政法人産業技術総合研究所, 研究員
松尾 基之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10167645)
高野 雅夫 名古屋大学, 理学部, 助教授 (90262849)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 大量絶滅 / P-T境界 / 2段階絶滅 / 南中国 / 火山活動 / 生層序 / 炭素同位体 / 火山灰 / G-L境界 / プルーム / ボーリング / G-L境 / 超大陸 / PT境界 / 超酸欠事件 |
研究概要 |
史上最大の生物大量絶滅がおきた古生代・中生代境界事件の原因究明をめざして、境界層が連続的に露出する中国南部の四川、陝西、雲南、広西、浙江省において4年間に計6回の野外調査を行った。研究代表者、中国側の共同研究者(姚教授)に加えて、3人の日本人大学院生および中国人大学院生2名が参加した。とくに四川省の朝天・峨嵋セクションと陝西省南部の呉家坪セクションを集中的に調査した。詳細な地層記載と地表での岩石試料採取、さらにボーリング調査を行った。採取した岩石試料は、室内で顕微鏡観察および化石の同定の後に、メスバウアー分光計、XRF、質量分析計などによる様々な化学分析に供された。また比較のため九州や本州に産する相当層についても野外調査と室内分析をおこなった。とくに2段階の大量絶滅がおきた中期-後期ペルム紀(G-L)境界およびペルム紀-トリアス紀(P-T)境界周辺の地層について詳細に分析したその結果、以下の新事実が判明した。 1)中国南部の上部ペルム系には広範囲に追跡される酸性凝灰岩層が認められ、特に生物の大量絶滅が2段階でおきたGL境界およびP-T境界層準に顕著な層が挟まれる。 2)この凝灰岩層の延長は、西南日本の付加体中に産する古海山頂部起源石灰岩にも認められ、これらの火山活動の影響はグローバルな規模で及んだと推定される。 3)2段階のステップを通して進んだペルム紀後期の絶滅は、広域の酸性火山活動と同期する。大量絶滅の原因に異常火山活動が深く関与していたことが推定される。 成果の一部は、すでに17編の論文と5冊の著書にまとめられたが、その他のデータについても順次論文化を進めている。
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