研究課題/領域番号 |
12574015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
畑 武志 神戸大学, 農学部, 教授 (70031193)
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研究分担者 |
多田 明夫 (多多 明夫) 神戸大学, 農学部, 助手 (00263400)
田中丸 治哉 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (80171809)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 青ナイル川 / 潅漑農業 / 低減流量 / ゲジラ地区 / スーダン / 水文モデル / 潅漑 / 流域モデル / 低減流量予測 / 灌漑計画 / 参加型水管理 / 水資源 / 水管理 / 潅漑期流量 / 逓減流量予測 / ゲジラ潅漑地区 |
研究概要 |
青ナイル川下流部、すなわちそれはスーダンを意味するが、ゲジラ潅漑地域を対象に流域の水資源の特性およびその持続的な利用と、潅漑農業に関する近代化について検討した。この河川について、利水面で重要な流量低減期の河川流量をとらえ、モデル化を進めた。また、流域数値地形データを基にしたモデル化を行った。降水データは月単位で得られたのみであり、月流量の再現結果は良好であり、今後流域の土地利用特性を考慮し、流下経路に従ったモデル化を進展させることができる。 潅漑水利用面では、10月から3月の潅漑上重要な時期における低減流量の予測精度を高めた。これによって潅漑期利用可能水量を把握して、水資源量を最大限利用した作物選択による農業生産の高度化が可能になる。開発したモデルでは、各年次の低減期流量の予測と、ゲジラ潅漑区の作物用水量の算定を基礎にして、ロゼイレスとセナ両ダムによる青ナイル川の利水管理を容易にする。競合する発電用水への水配分を含めシミュレートしたが、水資源の総合的管理のためにも有用な結果を得た。 潅漑農業ではなお多くの解決すべき課題があるが、ここでは問題になっている潅漑効率の向上を目指して農業用水管理の近代化についてその効果の検討を行った。ゲジラ潅漑地区内試験区で試行的に進められている農民参加型の水管理の実践について調査し、これまでの管理組織主導の水管理に比し、適時潅漑が進められるなど農業生産も向上することを示した。また、主要穀物のソルガムについて畝立て方法の改良による集水型農法の適用や、主要な商品作物である小麦の節水栽培法について実験調査を行い、青ナイル川水利用の可能性を広げた。 大規模なゲジラ潅漑地区は一国の農業生産を決定づける影響力を持ち、そこでの潅漑技術の改善は周辺社会経済にも大きなインパクトをもつが、施設の老朽化が進んでおり、地域の安定のためにはハード部分への支援が重要である。
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